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台風が近づいていることもあり、今日は1日ひきこもり。
まあ、いつものことですが(おい)

さて今回も将棋ネタ。
先週ネタがなかった分、今週は色々とネタが入ってきたため、あっさり風味で。

■タイトル1人一冠制崩れる!豊島二冠誕生!(王位戦七番勝負 第7局)

まずはタイトル戦の動向から。
王位戦七番勝負の第7局が9月26・27日に東京都千代田区の都市センターホテルで行われ、豊島棋聖が勝って通算成績を4勝3敗とし、王位を奪取しました。

さて将棋の方ですが、運命の振り駒の結果、先手番を握ったのは豊島棋聖。
菅井王位は「仕方ないね」と第6局に続いて相穴熊を選択。
1日目が終わった段階では、後手の金銀がバラバラ気味ではあるものの、具体的に先手がよくする手が難しいのではないか、という見立てでしたが、2日目に入って豊島棋聖が「穴熊のパンツを脱ぐ」▲7七桂を決行してからは豊島棋聖が押し気味の展開となり、そのまま豊島棋聖が勝ち切りました。

豊島棋聖は、これで棋聖と王位の二冠を達成。
若手棋士の成長著しい関西棋界にあっても、一人別格の扱いを受けてきた豊島二冠。
が、ことタイトル争いとなると、あと一歩のところで敗れることが多く、本人としても悔しい思いを重ねてきたでしょうが、ここにきてようやく本格化してきました。
コンピュータ将棋に一番近い指し回しが特徴で、勝つときの切れ味は抜群ながらも、悪い将棋をひっくり返せない場面がたびたびありましたが、本局の▲7七桂みたいな手が出せるようになってきてタイトルを取れるようになってきたのかな、と思います。
こういう棋士は、続けてポンポンとタイトルを取る傾向にあるだけに、今後も目の離せない棋士といえます。

敗れた菅井七段ですが、振り飛車スペシャリストとして、恥ずかしくない将棋は見せてくれたと思います。
昨年に比べ、後手番で通用する振り飛車戦法が無いという逆境にもかかわらず、ほぼ互角の勝負を繰り広げられたのは凄いと思います。
またどこかのタイトル争いに顔を出してほしいものです。

■佐藤名人、銀河戦を制する(銀河戦 決勝)

今度は、9月25日に放映された銀河戦の決勝戦。
囲碁・将棋チャンネル主催のテレビ棋戦です。
テレビ棋戦らしい、スリル溢れる終盤戦が魅力ですね。
今季は行方八段と佐藤名人との対戦となり、佐藤名人が勝利しております。

相掛かりの序盤となった本局ですが、玉の固さを生かして強気に攻める行方八段が中盤でリードしたものの、佐藤名人の手堅い指し回しに手を焼くことに。
終盤はテレビ棋戦らしく形勢が二転三転する将棋となりましたが、最後は佐藤名人の方に歩があったようです。

昨年は通算勝率で負け越すという不本意な結果となった佐藤名人ですが、今季は本棋戦で優勝するなど好調をキープ。
今季の通算成績は15勝4敗と8割近い勝率を上げております。
名人戦以外のタイトル戦にも、顔を出してもらいたいですね。

■きょうの藤井聡太(新人王戦で青嶋五段を破る)

さて今週は対局がありましたので、きょうの藤井聡太を。
新人王戦の準決勝戦で青嶋五段を破り、決勝戦へ進出しています。

相手の青嶋五段ですが、ゲームやチェスなど多趣味で有名。
本業の将棋の方では、2016年度に勝率一位賞と連勝賞を獲得している、新進気鋭の若手棋士です。

将棋の方ですが、矢倉模様の立ち上がりから、先手の青嶋五段が右玉に構える、少々ひねった展開に。
しかし、青嶋五段が39手目に▲9六歩と妥協したのがまずかったらしく、以降は藤井七段の攻めが冴え渡る展開に。
代えて▲5五歩から決戦に持ち込む展開にするべきだったようです。
とはいえ、有利な局面から勝ちに持っていくのが大変なのがプロの将棋。
相変わらず、お見事です。

■里見倉敷藤花に挑むのは、谷口女流に(倉敷藤花戦 挑戦者決定戦)

最後に女流棋界の話題を。
9月28日に倉敷藤花戦の挑戦者決定戦が行われ、谷口女流二段が中村真梨花女流三段に勝ち、里見倉敷藤花への挑戦権を獲得しております。

倉敷藤花戦は、大山名人の故郷である岡山県倉敷市が主催の棋戦。
というわけで、タイトル戦三番勝負の第2・3局は岡山県倉敷市で行われます。
さて将棋の方ですが、相振り飛車の出だしから、いつものように中村女流三段が「マリカ攻め」で先行するものの、谷口女流二段がうまく攻めをいなして勝利しております。

谷口女流二段って誰や、と思って調べてみたところ、「むろやん」こと室谷女流が今年の3月に結婚されて名字が変わったとのこと。
女流棋士は結婚されても名字が変わったり変わらなかったりと少々ややこしいので、こういうこともままあります。
新婚パワーで里見倉敷藤花へどう立ち向かうのか、楽しみです。


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by mitsuboshi03 | 2018-09-30 13:59 | 将棋 | Comments(0)
このblogが誕生して早14年。
某モンゴル料理屋で生まれた「バター同盟」の一翼を長年守ってきました。
ここ最近までの「バター同盟」の動向は、細川氏のとこが週2~3回更新でトップ、続いて私んとこが週1更新で続き、次いで大つき(19)先生んとこが1~2ヶ月おきの更新、という状態。
それが、細川氏んとこが先月から更新をストップしたため、私んとこの更新がスライドしてトップということに。

なんだか不戦勝してもらっているようで、少々居たたまれない気がしているのでありますよ。
細川氏のblog更新、楽しみにしております。

さて今回も将棋ネタ。
とはいえ今週はどういうわけかネタが少ないため、縮小更新ということに。

■斎藤七段、中村王座を崖っぷちへ追い詰める(王座戦五番勝負 第2局)

今週唯一のネタとなった、王座戦五番勝負の第2局。
9月20日に京都市の「ウェスティン都ホテル京都」で行われました。
結果は挑戦者の斎藤七段が勝利。
連勝スタートで、早くも中村王座をカド番へ追い詰めることとなりました。

将棋の方ですが、角換わり模様の出だしから、先手番の中村王座が21手目に▲3五歩といきなり仕掛ける展開に。
後手の指し手によってはそのまま一気に終盤戦、ということもありえたようですが、本譜では斎藤七段が24手目に△4四銀と自重したため、再び駒組みへ戻る持久戦模様へ。
その後は中村王座が攻勢を見せるも斎藤七段が粘り強く対応し、やや中村王座良しの形勢に。
しかし、斎藤七段が70手目に△7六桂と王手した手に中村王座が▲7九玉としたのがまずかったようで、ここから斎藤七段の攻めがつながり、そのまま押し切りました。

中村王座としては、序盤からスッキリ攻め続けて快勝、というイメージでいたと思われますが、斎藤七段の粘り強い対応に手を焼いた、という感があります。
斎藤七段の見事な指し回しが光った一局といえるのではないでしょうか。

これで斎藤七段は連勝スタート。
他棋戦でも好調を維持しているだけに、このままスッキリ押し切ってタイトルを獲得できれば、二冠・三冠の目も十分あります。
イケメン棋士として知られる存在でしたが、実力もあるんだぞ、ということを示せる機会になるかどうか、今後が楽しみです。

一方の中村王座ですが、第1・2局と力は見せているものの、結果につながらないという展開。
調子自体は悪くはないと思われるだけに、とにかく結果が欲しいところ。
もう後がありませんが、思い切って指してもらいたいものです。

※きょうの藤井聡太は、今週対局が無いためお休みします。
 次の対局は、9月25日に行われる新人王戦準決勝の対青嶋五段戦となります。

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by mitsuboshi03 | 2018-09-23 13:59 | 将棋 | Comments(0)
世間的には三連休だった先週末ですが、私は地域の秋祭りの準備から後片付けまでガッツリお付き合いするという苦行に、ただひたすら耐えておりました。

なんとかやりきったよ…。

というわけで、今日は臨時でお休みをもらったので、変則的に本日更新をば。
いつもの通り将棋ネタでございます。
先週は藤井聡太七段の対局が多かったので、そちらの話題が主になるかと。

■王位戦の結末は最終第7局で(王位戦七番勝負 第6局)

とはいえまずはタイトル戦の動向から。
王位戦七番勝負の第6局が9月10・11日に神奈川県秦野市の陣屋で行われ、挑戦者の豊島棋聖が勝って通算成績を3勝3敗とし、決着を最終第7局に持ちこしました。

さて将棋の方ですが、後手番の菅井王位が角道オープン四間飛車から穴熊へ囲う作戦を披露。
これに先手の豊島棋聖が居飛車穴熊で応じ、初秋にもかかわらず暑苦しい相穴熊対決となりました。
相穴熊戦ということで、中終盤は穴熊のリフォーム力が問われる、こってりした難解な展開に。
最後は豊島棋聖が勝利しましたが、千日手、あるいは菅井王位が勝ちそうな局面もあったようで、きわどい勝負となりました。

豊島棋聖は、兎にも角にもカド番を免れてまずはほっと一安心。
一方、菅井王位にとっては勝ちを拾うチャンスもあっただけに惜しい将棋となりましたが、苦戦している後手番でこれだけの将棋が指せたのは心強いのではないかと。

さて決着は最終第7局に持ち越し、ということに。
勝敗を語る上では振り駒が重要視されますが、好局を期待します。

そういえば。
第6局の舞台となった陣屋さんですが、こないだやった王座戦第1局からの連戦ということに。
1週間そこそこでタイトル戦を2局もてなす、というのは並々ならぬ苦労があるかと思いますが、それができちゃう陣屋のこの安心感。
さすがは将棋界屈指の対局場所と言えますね。

■きょうの藤井聡太(秋の藤井聡太祭り:王位戦予選、叡王戦予選、Abemaトーナメント)

さて、やってまいりました秋の藤井聡太祭り。
前回の記事から1週間ちょいの間に王位戦の予選と叡王戦の予選を戦い、なおかつ非公式戦なAbemaトーナメントの放映があるという豪華編成。
見ている方は楽しみでしょうがないのですが、本人は少々お疲れ気味のご様子。

まずは9月14日に行われた、王位戦予選での対山崎八段戦。
王様の囲いの固さよりバランス感覚を大事にする、独特の序盤センスが光る山崎八段。
本局ではその序盤センスが遺憾なく発揮されることとなります。
藤井七段が33手目に▲5八金とやや不用意に駒組みを進めたのを見逃さず、すかさず△6五歩から△6四角と先手の飛車を責める展開に。
こうなるとさすがの藤井七段も苦戦を免れず、序盤から持ち時間を使う苦しい将棋となります。
もちろん藤井七段もタダではすまさんぞと、苦しいながらも必死にヒタヒタと後を追いかけてはいたのですが、本局は山崎八段がさすが実力者という指し回しを見せ、快勝しました。

そして、昨日の9月17日に行われた叡王戦の七段予選。
2勝すればめでたく予選突破となるのですが、準決勝戦に立ちはだかったのは小林「デカコバ」裕士七段。
今年度はやや不調なものの、持ち時間がチェスクロック1時間というスピーディな決着が売り物な叡王戦予選がよほど水に合うようで、こと叡王戦予選に関しては抜群の強さを発揮します。
本局でも中盤以降の指し回しが見事で、小林七段の完勝譜で終わる…かと思われましたが、最後の最後で大どんでん返し。
最後の寄せで着地に失敗した小林七段に対し、藤井七段は1分将棋ながらも、107手目に▲5七玉と密かに「詰めろ逃れの詰めろ」をセット。
小林七段はこの最後の罠にあっさりと嵌ってしまい、藤井七段がまさかの大逆転勝利を収めました。

午後に行われた対小林七段戦の熱狂冷めやらぬ中、夜には決勝戦で千葉七段と対決。
最近はチキンカツ教祖としての活躍が主ですが(おい)、名うての研究家であり、今期はここまで12勝4敗という好成績を上げております。
あと、千葉(旧姓碓氷)女流の夫、ということでも有名ですね。
さて将棋の方ですが、ちょっと珍しい相掛かりの難解な戦いに。
しかし本局では序盤からジリジリと藤井七段がポイントを積み重ね、粘る千葉七段を振り切り、見事七段予選を勝ち抜きました。

そして今度は、ちょいと時間が巻き戻って、9月9日に初放映されたAbemaトーナメント。
チェスが趣味な羽生竜王の提言により実現したフィッシャールールでの非公式戦。
持ち時間は5分切れ負け制ですが、1手指すと5秒追加されるのがミソ。
あと、三番勝負で決着をつけるのもポイントですね。
いずれにしろ、ハイスピードでスリリングな戦いとなります。

トーナメント自体は前々から進んでおり、9月9日に行われたのは、佐々木勇気六段との決勝戦。
第1局を佐々木勇気六段が制しましたが、続く第2・3局を藤井七段が制し、トーナメント優勝を果たしております。

王位戦予選で難敵の山崎八段に敗れたのは残念ですが、叡王戦予選で小林七段から辛くも勝利を拾えたのが大きく、予選突破を果たしたのは収穫でした。
苦しいながらも勝ちを拾えるのは強者の証明。
持ち時間が3時間と増える本戦でも、上位進出を果たしてもらいたいものです。
あと、Abemaトーナメントは面白い試みだったと思います。
メンツを変えて、またやって欲しいものです。
また女流をこのルールで対戦させてみるのも面白いかも。

■ドワンゴ、電王トーナメント終了を発表

そういえば、紹介していなかったこの話題を最後に。
コンピュータ将棋選手権と並ぶ、コンピュータ将棋の戦いの舞台であった電王トーナメントですが、先日電王トーナメントを終了し、その代わりに来年のコンピュータ将棋選手権からドワンゴが賞金を出す、ということが発表されました。

半年おきに大きな大会が2つ、というのがバランスが良かった気もしますが、コンピュータ将棋が十分発展したこともあり、大会の役割を終えた、という判断なのかもしれません。
個人的には残念ですが、まあしょうがないのかなと。

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by mitsuboshi03 | 2018-09-18 14:09 | 将棋 | Comments(0)
地区の秋祭りデスマーチ、大絶賛進行中であります(涙)
それでも今週はまだ楽な方で、来週はいよいよ本番なのでさらにダメージドン!
…本業が忙しかったら詰んでましたねw

さて今週も将棋ネタ。
いよいよ9月ということで、色々と話題が増えてまいりました。

■斎藤七段、開幕局を勝利で飾る(王座戦五番勝負 第1局)

まずはタイトル戦の動向から。
中村王座に斎藤七段が挑戦する、イケメン棋士同士の対決となりました今年の王座戦五番勝負ですが、9月4日に第1局が神奈川県秦野市にある陣屋で行われ、挑戦者の斎藤七段が勝利しております。

陣屋といえば鶴巻温泉の老舗旅館であり、将棋界ではタイトル戦の舞台としておなじみ。
いつもは(たとえ対局が無くても文句を言われにくいこともあり)大詰めのところで使われることが多いのですが、今回は久々の開幕局での起用となりました。

さて将棋の方ですが、振り駒で斎藤七段が先手番となり、スラスラと角換わり腰掛け銀へ進行。
序盤で変わったところというと、後手番の中村王座が、右側の金を7二へ持っていったこと。
以前なら5二、最近ですと6二が定番ですが、中村王座は数手後に△6一飛として6筋から攻めかかる構想を持っていたようです。

後手から先行されてはかなわないと、斎藤七段が▲3五歩と開戦したところで中盤戦に突入。
そのしばらく後、昼食休憩明けに中村王座が△4四歩と先手の4五に居座る桂馬を取りにいったのが少々やりすぎだったようで、以下斎藤七段が2筋の防御網を突破してリードを築きます。

斎藤七段が激しい変化に突入すれば、早い勝ちもあったようですが、本局では腰を落としたやや慎重な指し回しを見せたために、形勢が接近。
夕食休憩後の夜戦では、中村王座が逆転したのではないか、という流れに見えましたが、それでもギリギリ薄皮一枚、斎藤七段の勝ちが残っていたようです。

夜戦を少しニコ生で見ましたが、両者の対局姿が迫力満点。
グラビア映えもするし、対局姿もバッチリ。
長く見ていたい対戦ですね。

■羽生竜王に挑むのは、広瀬八段に決定!(竜王戦挑戦者決定三番勝負 第3局)

お次は、竜王戦挑戦者決定戦の話題を。
深浦九段と広瀬八段との三番勝負の第3局が9月6日に行われ、広瀬八段が勝利を収め、羽生竜王に挑戦することとなりました。

将棋の方ですが、最終局ということで改めて振り駒が行われ、広瀬八段が先手番に。
実はこれ、微妙に勝敗を左右した感があります。

本局では後手番の深浦九段が、最近多用している雁木模様へ無理やり持っていったのですが、それに対して広瀬八段が3筋からの速攻に出たのが好着想で、ポイントを上げます。
とはいえ広瀬八段は速攻に出た分玉形も薄く、そこを突いて深浦九段が強気に反撃。
しかし広瀬八段も強気に応酬。
△8七歩成の角取りを放置して、▲7三歩成と踏み込みます。
この手が事実上の決め手で、以降は粘らせたら天下一品な深浦九段に粘る順を与えず、広瀬八段が快勝しました。

どちらが勝ってもおかしくない三番勝負でしたが、やはり第2局を粘りまくって勝利した広瀬八段がそのまま押し切った、という感が強いです。
振り駒で深浦九段が先手番だったらどうだったか、という気もしますが、そういう運も第2局の粘りで引き寄せたのかなと。
広瀬八段にとっては2015年の王位戦以来のタイトル挑戦となりますが、羽生竜王相手にどんな戦いぶりを見せられるか、楽しみです。

一方、羽生竜王にとっては正念場。
ほぼ確定と見られていたタイトル100期の大記録でしたが、棋聖戦でフルセットの末に敗れたのが大誤算で、ひょっとするとこの竜王戦がラストチャンスになる可能性すらあります。
毎度毎度こういう予想を覆すのがいつもの羽生竜王ではありますが、何しろ40歳後半という年齢が年齢だけに、この機会は逃したくないところです。

■きょうの藤井聡太(棋王戦本戦で菅井王位に敗れる)

今度はきょうの藤井聡太。
今週は棋王戦本戦で菅井王位との大一番がありましたが、残念ながら敗れております。

9月3日に行われたこの対局。
振り飛車党の菅井王位が振り駒で先手番を握り、振り飛車党にとっては先手番のエース格とも言える中飛車に構えます。
それに対して藤井七段は、早繰り銀からの超速という最新型で応戦。
序盤でポイントを上げます。
しかし菅井王位も決め手を与えない指し手で粘りを見せ、手順に王様の守りを固めてからは局面をリード。
以後は手堅く菅井王位が勝ち切りました。

藤井七段にとっては、まず振り駒でまたも後手番になったのが不運。
これで直近の振り駒では1勝11敗という結果に。
先手番を取っていれば、一発入れるチャンスは十分あったと思われます。
また、慣れない対振り飛車戦で持ち時間を浪費してしまったのも痛かった。
とはいえ、タイトル争いをする棋士とはまだ少し、差があるのかな、という印象です。

これで藤井七段は、今年中のタイトル挑戦への可能性が消滅。
直近での大一番は、青嶋五段との新人王戦準決勝になりますでしょうか。
あとは順位戦での連勝を続けることが重要になってきます。

■加藤奨励会初段、挑戦者に(女流王将戦 挑戦者決定戦)

最後に女流棋戦の話題を。
女流王将戦の挑戦者決定戦が加藤桃子奨励会初段と伊藤沙絵女流二段との間で行われ、勝った加藤桃子奨励会初段が里見女流王将への挑戦権を獲得しております。

強豪同士の対決となったこの対局。
将棋の方ですが、後手番の伊藤女流二段が、後手番でのエースである無理矢理矢倉へ。
これに対して加藤奨励会初段は、3筋の歩交換から果敢に打って出ます。
中盤以降は加藤奨励会初段の攻め、伊藤女流二段の受け、という展開となりますが、加藤奨励会初段の攻めが最後まで切れず、加藤奨励会初段が勝利を収めました。
伊藤女流二段は、飛車がなかなか攻めに使えなかったのが最後まで響いた感があります。

昨年女流王座を、今年女王を失った加藤奨励会初段。
主戦場は奨励会ではありますが、女流タイトルは1つでも取っておきたいところ。
とはいえ、里見女流王将はかなりの難敵。
直近では男性プロ棋士を何度も破っているだけに、タイトルを奪うのは容易なことではありません。
いずれにしろ実力者同士の対戦なだけに、どんな結果になるにせよ、ハイレベルな対局になることを期待しております。

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by mitsuboshi03 | 2018-09-09 14:14 | 将棋 | Comments(0)
今日で9月になりました。
今年もあと3分の1ですか。過ぎてしまうと早いものですね。
しかし、今月は地区の秋祭りを何とか乗り切らないといけないという正念場が。
とほほ。

さて今回も将棋ネタ。
夏も終わりかけということで、話題満載でお送りします。

■菅井王位、先手番での勝利を死守(王位戦七番勝負 第5局)

まずはタイトル戦の動向から。
王位戦七番勝負の第5局が8月28・29日に徳島市の「渭水苑」で行われ、菅井王位が勝ち、対戦成績を3勝2敗としております。

改めて三番勝負となって迎えたこの第5局。
注目された菅井王位の戦法選択ですが、第1・3局で勝っていた中飛車ではなく、まさかの向かい飛車。
中飛車は予想でも大本命とされていただけに、豊島棋聖も網を張って待ちかまえていたはず。
ヤマが当たってしまうと破壊力抜群な豊島棋聖の研究にあっさり嵌ってしまうことを恐れたんでしょうね、きっと。

思い切った戦法選択は、菅井王位にとって吉と出ます。
1日目の駒組みで豊島棋聖に圧力をかけたところ、2日目の封じ手から豊島棋聖が玉頭に手をつけてからの猛攻に出ます。
しかし、微差ながら中盤戦を制したのは菅井王位。
対抗型の豊富な経験を活かし、じわじわとポイントを重ねていきます。
大きく形勢が傾いたのは96手目の△4五馬で、代えて△2四桂ならまだまだ難しい形勢との見解が出されていますが、個人的にはそれでも豊島棋聖が苦しむ展開になったのでは、と思います。

本局では賭けに勝った菅井王位ですが、苦難の道はまだまだ続きます。
第6局は、対応に苦慮している後手番。
これに勝っても、最終第7局での振り駒を乗り越えなければなりません。
個人的には、やはり序盤の戦法選択が勝利の鍵を握りそうな気がしてます。
一方、王位挑戦失敗に王手をかけられた豊島棋聖ですが、第6局の先手番を落とさなければ、最終第7局を五分の条件で迎えることができます。

それにしても、なかなか相手の先手番をブレークできないこの七番勝負。
個人的には、第7局の振り駒で勝負が決まる展開は避けて欲しいのですが(苦笑)

■広瀬八段、大熱戦を制す!決着は最終第3局へ(竜王戦挑戦者決定戦 第2局)

お次は竜王戦の挑戦者決定戦。
第1局を深浦九段が制して迎えた第2局が8月27日に行われ、広瀬八段が大熱戦を制し、最終第3局に決着を持ち越すこととなりました。

力戦調の将棋から、先手の広瀬八段が雁木模様、後手の深浦九段が矢倉に構えるという、最近たまーに見かける将棋となった本局。
100手あたりで深浦九段が優勢となり、あとはどうやって決めるか、という雰囲気になりかけましたが、広瀬八段がとにかく自陣に手駒を貼りつけまくって粘りに出ます。
自分が普段やっていることを逆にやられて気が変になったのか、ここから深浦九段の手が乱れ、局面は混沌の渦に。
最後は広瀬八段が深浦九段を美しい即詰みに仕留め、ギリギリ日付が変わっての決着となりました。

とにかく広瀬八段の執念の粘りが見事。
相手のお株を奪う勝ち方だけに、この挑戦者決定戦だけでなく、今後においても大きな一勝となったのではないでしょうか。
とはいえ、こんなことでへこたれるわけがないのが深浦九段。
9月6日に行われる最終第3局が、今から楽しみでなりません。

■きょうの藤井聡太(順位戦・新人王戦 ともに勝利)

今度はきょうの藤井聡太を。
今週は久々に週2局のハードスケジュール。
8月28日にC級1組順位戦で青野九段と、昨日の8月31日に新人王戦で近藤誠也五段との対局があり、いずれも勝利しております。

まずは順位戦の対青野九段戦ですが、のっけから青野九段戦が遅刻。
しかも青野九段が、プロ間では対策が進んでいる歩越し棒銀に打って出た上に、藤井七段に冷静に受けられてそのまま失速、という展開に。
タイトル挑戦経験もあり、A級を長く保った一流棋士の青野九段にしては、なんとも不出来な一局になってしまいました。

そして新人王戦での対近藤誠也五段戦。
こちらは最新型の角換わり腰掛け銀から、均衡状態が続く難解な将棋に。
しかし、勝負どころで近藤誠也五段がまさかの暴走。
64手目の△8五飛に▲8八歩と受けるべきところを、▲1五香と香車を走らせてしまったばっかりに、先手陣ド急所の8七にと金が爆誕。
こうなってしまっては余命いくばくもなく、最後は藤井七段が念入りに逆転の芽を摘んでいく「友達をなくす一手」を重ねて勝利を収めました。

これで順位戦は4連勝スタート。
とはいえ全勝や3勝1敗勢はまだまだ多く、昇級に向けては苦難の道が続きます。
なんとなんと師匠の杉本七段が同じく4連勝スタートを切っておりますが、1988年に大内九段と塚田泰明九段が共にB級1組へ昇級して以来の師弟同組同時昇級、なんてことは果たしてあるんでしょうか。

そして新人王戦。
今回の勝利でベスト4への進出を決めております。
16歳にして最後の新人王戦となる今回。
ラストチャンスで新人王を獲得することはできるでしょうか。
準決勝戦では難敵の青嶋五段を迎えることとなります。

あと、9月3日には棋王戦本戦で菅井王位との大一番がありますね。
トッププロ相手に一泡吹かせることができるか。
こちらも楽しみです。

■女流王座戦 挑戦者決定戦 プレビュー

最後に女流棋戦の動向を。
里見女流王座への挑戦を賭けたトーナメントが準決勝戦まで進行し、挑戦者決定戦は清水女流六段と伊藤沙絵女流二段との間で争われることとなりました。

企業や団体による団体戦で争われる職員団体対抗戦、通称「職団戦」で猛威を振るう強豪将棋部を抱えるリコーがスポンサーとなって、最近創設されたのがこの女流王座戦。
長年女流棋戦の拡充が求められながらも、(先立つものがないため)なかなか実現できなかっただけに、この件は嬉しいニュースとなりました。
アマチュア枠に加え、海外選手や女性の奨励会員にも門戸を開く、意欲的な棋戦としても知られております。

さて、そんな戦いを勝ち抜いてきたのが、清水女流六段と伊藤沙絵女流二段。
清水女流六段は、長年女流棋界を牽引してきた実力者。
とはいえ最近は中々タイトル挑戦の機会がなかっただけに、このチャンスには期するものがあるでしょう。
一方、伊藤沙絵女流二段は最近売出し中の元奨励会員(1級で退会)
最近はタイトル挑戦経験も徐々に増やしてきており、ここでタイトル挑戦→タイトル奪取となればまた違う世界が見えてきそうな女流棋士であります。

挑戦者決定戦の日程はまだ決まっていないようですが、今から対局が楽しみです。

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by mitsuboshi03 | 2018-09-01 15:01 | 将棋 | Comments(0)

スポーツ、将棋、ミリタリー、オタクネタ、地元長野ネタなど節操なしに書きまくります


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