2018年 03月 11日 ( 1 )

忙中閑あり。
最近のお楽しみは巨人のオープン戦。
これについては、今週別に記事を書くかもしれません。
期待せずにお待ちくだされ。

さて今回も将棋ネタ。
年度末に近い3月中旬ということで、話題が豊富になってきております。
やや駆け足の書き方となりますが、ご了承をば。

■豊島八段、久保王将に1勝を返す(王将戦七番勝負 第5局)

まずは島根県の大田市で行われた王将戦七番勝負の第5局から。
1勝3敗と王将奪取に向けて後が無くなった豊島八段ですが、ここへ来て裏技を披露。
△3五歩と3筋の位を取って、またいつもの相振り飛車と思わせておいてから、おもむろに△6二銀と「居飛車でいくぞ」宣言。
これにカチンときたのか、久保王将が右銀をスルスルと上がって3五の歩を取り、序盤で1歩得する乱戦模様の展開となりました。

序盤の1歩損というのは、横歩取りを除けばプロ棋士トップレベルではまずお目にかからないくらいの大きな差なのですが、本局の場合は、「1歩取らせても久保王将の王様の囲いが固くならないからセーフ」という豊島八段の大局観が正しかったようです。
中盤で飛車角交換の大捌きとなったのですが、こうなってみると久保王将の玉型があまりにも薄すぎ、あとは豊島八段の鋭い攻めが冴え渡っての完勝となりました。

豊島八段にとってこの1勝が王将奪取につながるのか、「しかし反撃もここまで」となるかは今後の展開次第ですが、もしこの第5局を落としていると、周囲に「第1局で作戦勝ちしてからは大したことなかったね」という見方をされてもおかしくなかっただけに、ここで勝ったのは棋士の信用という点においても大きな1勝だったと思います。

とはいえ、久保王将はあと1勝すればいいのでまだまだ楽な立場。
3月14・15日に松本市で行われる第6局で、王将防衛を果たしたいところでしょう。
近場ではあるんですが、おとなしく後で棋譜観戦することにします。

■名人戦挑戦者6人プレーオフ ただいま進行中

さて空前絶後の6人プレーオフが実現した今年の名人戦挑戦者決定戦。
ここまで2局が終わっており、豊島八段が久保王将と佐藤九段を連破して、次は広瀬八段と戦うことになります。

王将戦でも戦っている対久保王将戦では、久保王将の三間飛車穴熊に対して、銀冠から銀冠穴熊とさらに固く囲う姿勢を見せます。
「それは許さん」と久保王将が先攻しますが、その攻めを上手く凌いで勝利を収めてます。

また対佐藤九段戦では、後手番の佐藤九段がお得意の角交換ダイレクト向かい飛車を披露。
豊島八段もこれには手を焼いたようで、いつものような鋭い攻めがなく、押したり引いたりの難解な中盤戦が続きます。
最後は佐藤九段の王様がいつものように宇宙遊泳して逃げ回る展開になりましたが、豊島八段が冷静に対処して勝利しました。

王将戦を含めてハードスケジュールとなる豊島八段ですが、その割には将棋の内容が充実している気がします。
豊島八段は春から秋に向けて調子の上がる傾向のあるのですが、豊島八段にとっての春がいよいよ到来したのかもしれませんね。

■順位戦 B級1・2組 決着

そして今度は順位戦の結末を。
3月7日にB級2組、3月9日にB級1組の最終局が行われ、昇級降級が確定しております。

まずはB級1組ですが、すでに糸谷八段の昇級が決まっておりましたが、もう1枠は大激戦の末、なんと6勝4敗の阿久津「あっくんの目ぢから」八段が勝ち取ることに。
勝てば自力で昇級を決めていた橋本八段が敗れたためこうなったのですが、それにしても6勝4敗で昇級するとはねえ。
A級もそうですが、このB級1組もタイトルホルダー(元含む)やタイトル挑戦者がゴロゴロ居る近年稀に見るツワモノ揃いだったのが、最終結果に如実に現れたのではないでしょうか。

なお今年は1枠となる降級枠ですが、2勝8敗で丸山九段が降級することに。
竜王戦や叡王戦では結構活躍している印象があったのですが、2勝2敗スタートからまさかの6連敗と失速したのがあまりにも痛すぎました。
とはいえ、今年の通算成績は5割を切っているだけに、こうなったのもやむを得ないかもしれませんね。

さてB級2組ですが、昇級したのは10戦全勝の野月八段と、9勝1敗の畠山鎮七段。
いずれも中堅からベテラン組の実力者。
どちらも1勝を先崎九段の病欠による不戦勝で稼いでいるのが印象に残ります。

また降級点の方ですが、3勝7敗で順位16位の戸辺七段までアウト。
順位6位の阿部隆八段は、辛くも降級点を免れました。
そして降級点2点を取ったことにより降級となったのは、青野九段と森下九段のベテラン組。
青野九段は65歳と現役プロ棋士全体から見てもかなりの高齢ゆえ致し方ない面もありますが、森下九段はもう少し頑張れなかったかなあ、という印象があります。
B級2組から落ちると衰えが激しくなる傾向があるので、そこも心配。

なお地味な話題ですが、独自のtwitterや対局時の7つ道具(空気清浄機などを持ち込む)で有名な窪田七段が降級点を消すことに成功しております。
こういう地道な努力が、棋士寿命を延ばすのですね。

■きょうの藤井聡太(師弟対決が実現!)

さてきょうの藤井聡太。
王将戦の予選で、なんと師匠の杉本七段との師弟対決が実現しております。

対局の方ですが、一旦先手番の杉本七段の中飛車で始まった対局が双方手詰まりとなり千日手指し直しに。
指し直し局で後手番に回った杉本七段は、「自分の将棋の原点なので、後手番ならこうすると決めていた」というノーマル四間飛車に。
当然のことながら藤井六段(この表現にもまだ慣れないですなあ)は居飛車穴熊に囲って優位に立ち、そのまま押し切りました。

順位戦では上のランクまでいかないといけないので、他棋戦で勝ちまくらないと中々実現しないのが師弟対決。
対局後のコメントを見る限り、やはり師匠の方が思い入れが強かったようですね。

この対局もかなりの注目を集めていたようで、私よりも両親の方が先に結果を知っていたというありさま。
藤井フィーバーは、まだまだ続きそうですね。


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by mitsuboshi03 | 2018-03-11 11:54 | 将棋 | Comments(0)

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