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将棋つめちゃいました(すっかり暖かくなりました)

今月は私を含め、会社の異動が多くて、3週連続して激励会が行われるという異例の事態に。
昨日が2つ目で、来週で最後。
それから、いよいよ異動ということになります。

希望していた間接の仕事に戻るので、今度は真価が問われます。
頑張るしか、ないですね。
野球選手や棋士じゃないですが、1年1年が勝負ですよトホホ。

さて今回も将棋ネタ。
明日の棋王戦のニコ生中継に朝から張り付く予定なので、今週分のネタをまとめて。

「3月のライオン」じゃないですが、棋士にとっては総決算の3月。
大ネタ満載…のため、あっさり風味で。

■きょうの藤井聡太(C級1組順位戦 最終局)

さて、まずはここから。
藤井七段が昇級するかで注目されたC級1組順位戦の最終局が、3月5日に行われました。
いつもの通り結果から先に申し上げますと、藤井七段は都成五段に勝利したものの、上位勢が揃って勝利したために順位の差でB級2組への昇級を逃しております。

最終局を前にして、8勝1敗で自力昇級の目があったのが近藤誠也五段と杉本八段。
同じく8勝1敗の船江六段と藤井七段は、自らが勝ち、彼らが敗れないと昇級しないという、業界風に言うと「キャンセル待ち」の立場に。

最終局で、彼らの直接対決は、なし。
とはいえ最終局の相手はいずれも粒揃いで、キャンセル待ちからの逆転昇級の目も十分あるのでは、と思っていたのです、が。

まず22時24分に、杉本「師匠」八段が千葉「チキンカツ教祖」七段を破り、自力昇級を確定。
そして22時33分に船江六段が金井六段に勝ったことにより、藤井七段の昇級の目が消えます。
しかし藤井七段もそんなことはつゆ知らず、23時14分に都成五段を下します。

そして残る枠は1つ。
その枠を賭けて戦っていた近藤誠也五段は、最終局最後となる0時8分に増田六段を下し、自力でのB級2組への昇級を掴み取りました。

9勝1敗の好成績者が4人。
上がれるのは、2人。
うーんこれはどうなのよ、というのは昔から話題になっております。
個人的には昇級3人で、B級2組からの降級を厳しくする(降級点の対象を増やす、または一発降級にする)というのが妥当ではないか、と思っているのですが、B級2組から落ちる、ということは、ほぼ間違いなく数年後の引退、もしくはフリークラス行きが目に見えているだけに、反対するベテラン棋士があまりにも多すぎる、というのが現状です。

あまりこういうことは言いたくはないのですけど。
C級に落ちるレベルのベテラン棋士の棋譜を見ている将棋ファン、何人いると思う?

まーいろいろ書きましたが、決まりは決まりです。
藤井七段には、来年も9勝してもらいましょう。
今度は昇級できます。たぶん。

それにしても、杉本「師匠」八段のB級2組復帰には拍手喝采です。
普通ならフリークラス真っ逆さま、というところを見事踏みとどまるどころか、復帰とは。
50歳の逆襲、期待してますよっ。

そして降級点争いの方ですが、泉正樹八段、近藤正和六段、田中寅彦九段、富岡英作八段、福崎文吾九段、日浦市郎八段、堀口一史座七段に降級点がつくことに。
そして2回めとなった泉八段、近藤正六段、田中寅九段、富岡八段、福崎九段は、C級2組へ降級、ということになりました。
かつての一流棋士が、ごっそり抜けた、という印象を受けます。

また北島忠雄七段は2期連続指し分けの成績により、降級点を消去することに。
たびたび書いてますが、こういう地道な成果が、棋士人生を伸ばすのです。

■例年通り、悲喜こもごもの結末に(C級2組順位戦 最終局)

今度はC級2組順位戦の最終局。
3月7日に行われました。

まず昇級争いの方ですが、既報通り及川六段が9連勝で1枠目をゲット。
残る2枠は、佐藤和俊六段・石井五段が自力枠。
キャンセル待ちには、佐々木大地五段・阿部光瑠六段・高見叡王・西田四段といった錚々たるメンツが控えております。

結果ですが、こちらも自力の佐藤和俊六段と石井五段が勝って決着。
もちろん順位戦ですので、1年かけてドロドロの戦いをくぐり抜けてきたわけですが。
皆様、昇級おめでとうございます。

そしてこちらは背筋の凍る戦いとなる降級点争い。
3勝7敗ならギリギリセーフ…とはならず、順位40位の佐藤慎一五段までがアウト。
井手「イデオン」四段は、わずか順位1枚の差で、辛くも降級点を免れました。

順位1枚の差は命より重い。
これが順位戦の怖さであります。

そして渡辺正和五段が、降級点3回でフリークラス行きに。
この方の場合、プロ入りが三段リーグでの次点2回によるフリークラスから、ということなので、出戻り、という形になります。

それにしても、20代30代の指し盛りの世代の棋士にも、容赦なく降級点がつく。
近年の将棋界も、なかなかにきびしゅうございます。

■新四段誕生!(三段リーグ 最終日)

さて今度は三段リーグの最終日。
33名の精鋭揃いの三段勢から四段になれるのは、半期にたったの2人(一部例外あり)
今期めでたく四段昇段となったのは、出口四段・黒田四段の2名です。

出口四段は、今や関西一大勢力となった井上門下の23歳。
あの藤井七段と、新人王戦決勝を戦った相手であります。
また黒田四段は、畠山鎮門下の22歳。
年齢的には、両者とも、ちょーっと時間がかかったかな、という感じ。
しかし、10代で抜けるのが極めて困難、という最近の三段リーグの厳しさを如実に示した結果ではないか、と言えるのではないかと。

しかし今期の三段リーグ戦は、終盤で上位勢が崩れる珍しい展開に。
トップ通過の出口四段は、14勝1敗から、まさかの3連敗で終了。
上がったとはいえ、後味の悪い結果に。
次点の石川三段(森信雄門下)に至っては、最終日の2局を連敗。
どっちか1つでも勝っていれば、黒田四段を凌いで四段になっていたのです、が。

なんにせよ、今期は終わってしまいました。
次がんばりましょう。
それしかない。

なお唯一の女性三段である西山三段ですが、今期は5勝13敗と寂しい結果に。
頑張って欲しいものです。

■女流棋戦の動き

最後に女流棋戦の動きをまとめて。

マイナビ女子オープンは、トーナメント戦を里見女流四冠が制し、西山女王への挑戦権を獲得。
また女流王位戦は、恒例の紅白リーグ戦が終了。
紅組勝者の里見四冠と、白組勝者の清水女流六段が、挑戦権決定戦を戦うことに。
常連強し、という結果となりました。

by mitsuboshi03 | 2019-03-09 19:24 | 将棋 | Comments(0)

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