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将棋つめちゃいました(建国記念日?)

ぐふふ…。
残業と休日出勤は、人の心を歪ませますなあ。
キヒヒ…。
(挨拶)

さて今回も将棋ネタ。
本日は叡王戦挑戦者決定三番勝負の第1局がありますが、そちらは来週に回します。
まずはこちらから。

■渡辺棋王対広瀬竜王、好調同士の激闘(棋王戦五番勝負 第2局)

まずはタイトル戦の動向から。
昨日の2月9日に棋王戦五番勝負の第2局が、富山県魚津市の「新川文化ホール」で行われ、先手番の渡辺棋王が勝ち、タイトル防衛まであと1勝としております。

ニコ生で朝からがっつり貼り付いて観戦しましたが、本局も内容の濃い激闘でした。
将棋の方は、例によって例のごとく、角換わり腰掛け銀の最新型の一つへ進み、午前中にして70手まで進むという、最近にしても異例のスピード進行。
とはいえ形勢は紙一重でバランスが取れている、好調なトッププロ同士の対局にふさわしい好局となりました。
ソフトの評価値自体は互角の範囲を推移していたようですが、人間的にはいつ均衡が崩れてもおかしくない局面が続き、実際崩れかけて形勢が二転三転、という印象を受けました。

先手は1一に蟄居する羽目になった龍をいつ活用するかがポイントでしたが、実戦では最後の最後で▲2二龍と活用できるようになって勝負あり。
最後は渡辺棋王が手堅くまとめましたが、広瀬竜王の勝機も十分あったように思います。
2連敗からの3連勝、というのは五番勝負では稀によくあるのですが、本シリーズでもそれが実現してもおかしくないかな、と個人的には思っています。

■渡辺棋王、盤石。久保王将をカド番へ追いやる(王将戦七番勝負 第3局)

続いて日程は前後しますが、王将戦の番勝負を。
王将戦七番勝負の第3局が、2月6、7日に栃木県大田原市の「ホテル花月」で行われ、先手番の渡辺棋王が勝利し、3勝0敗で久保王将をカド番へ追い詰めております。

将棋の方ですが、後手番の久保王将がゴキゲン中飛車に構えたのを、先手番の渡辺棋王が超速で迎え撃つ、というおなじみのスタイル。
1日目の午後のおやつのあたりでは互角に組み合ったのでは、という感じでしたが、そこから渡辺棋王が一方的に攻める展開となり、最後まで渡辺棋王の攻めが止まらずに勝利、ということに。

後々のゴキゲン中飛車破りの定跡本に出てきそうなくらいの、居飛車側の完勝。
ゴキゲン中飛車側は、相当の準備が必要になってきた感があります。
振り飛車党の後手番が辛い、という最近のプロ将棋の状況を、改めて示した一局になったのではと。

その昔の王将戦では、3勝0敗、または4勝1敗で差し込みとなり、香落ち戦を指す制度がありました。
いわゆる「名人に香車を引く」舞台となった制度ですね。
今では香落ち戦こそありませんが、久保王将が相当追い詰められたことは確か。
まずは1勝、ですね。

■きょうの藤井聡太(C級1組順位戦で、近藤誠也五段に痛恨の敗戦)

さて、きょうの藤井聡太。
2月5日にC級1組順位戦で近藤誠也五段との大一番がありましたが、残念ながら敗北しております。

連続昇級最大の難関と見られていた、この対近藤誠也五段戦。
期待に違わず、互いに自力昇級のかかる大一番となりました。

将棋の方は、これまた角換わりの最新型へ。
中盤までは藤井七段がペースを握りましたが、そこからいつものように抜群の終盤力を見せる展開とはならず、近藤誠也五段がうまく凌いで逆襲、という展開に。
藤井七段も激しく迫ったものの、近藤誠也五段は最後まで崩れず、勝利しました。

藤井七段の脅威の終盤力にも動じず、淡々と逆襲劇を完遂した近藤誠也五段は立派。
最後の最後で藤井七段の粘り腰に屈する棋士も多い中、最後まで自分を信じて戦い抜いた近藤誠也五段が強かった。
素晴らしかったです。
藤井七段にとっては不出来な将棋となりましたが、相手が強かった。
仕方ないです。

これにより、藤井七段は昇級争いの4番手へ後退。
連続昇級のためには、自身が最終局に勝った上で、順位上位の近藤誠也五段・杉本「師匠」七段・船江六段のうち2名以上が敗れることを願うしかなくなりました。

確率的にはかなり厳しくなりましたが、順位上位勢の最終局の相手も難敵揃いで、2名以上が負ける可能性はゼロではないと見ています。
とにかく、まずは最終局に勝つことですね。

それにしても、「9勝1敗で上がれない」C級1組の昇級枠は、さすがになんとかして欲しい。

■将棋ライター、その狭き門

以前bleem!さんのコメントで、「将棋ライター、なっちゃいなYO!」と言われたような気がしますが、実はこれがかなーり狭き門でして、なかなか大変な商売であります。

まず彼らが活躍する舞台は、主に将棋雑誌や新聞の将棋欄となるのですが、まずそこに立ちはだかるのは大手新聞社の観戦記者。
いわゆる文化部の記者さんですね。
学生将棋で鳴らした猛者もいれば、「美味しんぼ」の山岡士郎のように、「将棋?なにそれおいしいの?」みたいな人もいて、レベルは正直玉石混交みたいなところがあるんですが、まず彼らがメインで記事を書きます。
また、現役棋士や引退棋士が観戦記を書くこともそれなりにありますね。

ようやくその隙間を縫って活躍するのが、将棋ライター。
ここまで述べた通りとにかく仕事がないので、正直専業で活躍する方は両手で数えて足りるかなあ、という印象。
現在精力的に活躍している方で、ぱっと思いつく範囲ですとこんな感じかと(敬称略)

・後藤「ごとげん」元気
・松本「mtmt」博文
・君島「銀杏」俊介
・椎名「スカ太郎」龍一
・大川「O川」慎太郎

新聞メディアの比重が相対的に落ちたり、代わりにネット中継などでの記事が増えていることもあり、以前に比べて将棋ライターの活躍の場が増えていることは確かですが、何しろお金になりませんし、その割に絶えず取材や棋士たちとのお付き合いをしていかないと次の仕事がやってこない。
また、いつもお世話になっている「将棋のブログ」さんや、ニコ生の投稿で活躍している「あんかけ」さんなど、個人的にネット上で活躍されている方も多く、そうした方も間接的にこうした将棋ライターの活躍の場を狭めているとも言えます。

まーぶっちゃけ言いますと、よっぽど物好きな人でなければ、商売とするには難しいです。
個人的には、blogで好き勝手書いてる方が性に合ってますね(苦笑)

Commented by bleem! at 2019-02-12 20:31 x
ご多忙にもかかわらずリクエストにおこたえいただきありがとうございます。

ライターとか気楽に言いましたけどやっぱある意味狭い世界なのでいろいろと難しいですな…。スイマセン。
Commented by mitsuboshi03 at 2019-02-17 14:28
コメントどもです~♪

>ライターとか気楽に言いましたけどやっぱある意味狭い世界なのでいろいろと難しいですな…。スイマセン。

いえいえ、お気になさらず。
こういう事情を説明するのにいい機会だったので、書いてみました。
また何か書いて欲しいネタがありましたら教えてください。
by mitsuboshi03 | 2019-02-11 10:10 | 将棋 | Comments(2)

スポーツ、将棋、ミリタリー、オタクネタ、地元長野ネタなど節操なしに書きまくります


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