将棋つめちゃいました(夏至を過ぎました)

とうとう夏至を過ぎました。
冬至を迎えると、「もうこれ以上日は短くならないな」と安堵するものですが、夏至を過ぎると対場が逆転するので、ちょっと憂鬱。
あと、もうすぐ今年もあと半分、ですね。

さて今回も将棋ネタ。
先週上げそこねた話題も合わせて取り上げますね。

■佐藤名人、堂々の名人三連覇(名人戦七番勝負 第6局)

さてまずは名人戦から。
6月19日に名人戦七番勝負の第6局が、将棋駒の産地として知られる山形県天童市で行われ、勝った佐藤名人が4勝2敗で名人位の防衛に成功することとなりました。

さて将棋の方ですが、カド番に立たされていた羽生二冠がとっておきの戦法を披露。
なんと2手目△6二銀を敢行するとは。

羽生二冠が若いころ、谷川九段とかを相手に何度か試していた手ですが、その頃と違うのは、6手目の△7四歩。
本譜のように、後ほどこの歩は取られる運命となるのですが、その隙に銀を中央へニョロニョロと展開して、中央部の制空権を握ろう、というのが狙い。
山崎八段がたまに採用して成果を上げている戦法の応用、といえますが、山崎八段ご本人しか勝っていない印象が強いです。
なんといっても序盤に1歩損しますからね。
あと、構想力が相当ないと破綻する戦法でもあります。

とはいえ、奇襲戦法として使う分には有効で、羽生二冠であれば構想力も十分。
なかなかの勝負術といえます。

さてその後は、構想力の問われる難解な将棋に。
両者9時間もの長~い持ち時間をほとんど使い果たすことになりました。
ニコ生では、116手目の△1三同香に代えて△1三同玉なら羽生二冠の勝ち、という説が流れていましたが、読みにくい筋なだけに、1~2分で指せる筋ではなかったのが羽生二冠にとっては不運でした。
また局後の検討ではその後126手目の△2二飛に代えて△6七とで難しい、という結論が出されましたが、これも1分将棋では読むのは困難。
二十代の羽生二冠なら指したかもしれませんが、四十代後半ともなると、こういうところがどうしてもキツくなるんですよね(経験談含む)

羽生二冠はお疲れ様でした。
奥様のtwitterによると、6勝4敗で順位戦を終えた時点でまさかプレーオフにもつれこむとは思わず、講演会などの予定を入れたまま名人戦に臨んだようで、目の回るような忙しさの中での戦いだったとのこと。

それでもいつもの羽生二冠らしい切れ味は十分見せてくれたと思います。
相手が強かった。
それに尽きます。

さて名人位を防衛した佐藤名人。
直前までの成績は振るわなかったものの、やはりこの2日制持ち時間9時間という、名人戦独特の雰囲気を味方につけ、バランスや模様を重視する持ち味を存分に活かした戦いぶりが見事でした。

これで名人位三連覇を達成。
随分と貫禄もついたように思います。
この調子で永世名人確保といきたいですね。

■まあ、こんなこともあるよね(棋聖戦五番勝負 第2局)

さて今度は先週紹介できなかった棋聖戦。
6月16日に第2局が行われ、羽生棋聖が勝って対戦成績を1勝1敗のタイに戻してます。

将棋の方ですが、角換わり模様の序盤から、後手番の豊島八段が△4四歩と角交換を拒否する趣向に出ます。
角筋を止めた状態から相腰掛け銀に構え、捌き合いが終わったところでは豊島八段有利。

ところが終盤で豊島八段がいきなり乱れます。
68手目で△4二銀打と先手の飛車を捕獲すればよかったのですが、△4八銀と飛車金両取りをかけたところで事件発生。
以下、羽生棋聖が▲5二角と打ってからは急転直下で羽生棋聖ペースとなり、そのまま羽生棋聖が押し切りました。

羽生棋聖が間違えさせた、というよりは、豊島八段が勝手に転んだ印象。
これで開幕2連敗だったら目も当てられない状況でしたが、緒戦を勝っていたのが大きく、まだ1勝1敗というのは僥倖。

まあ、長い人生、こういうこともあります。
スパッと忘れて、第3局以降に集中してもらいたいものです。

■きょうの藤井聡太(王座戦本戦で深浦九段を破る。順位戦緒戦は地震のため延期)

さてきょうの藤井聡太。
今週は1局対局があり、王座戦本戦で深浦九段を破って準決勝に進出しています。

深浦九段といえば、最近は解説や立会人での出番が多いですが、元タイトルホルダーの重鎮であり、最近は雁木でガンガン押し通るのを得意としております。
また昨年の叡王戦では、この深浦九段を相手に本戦で悔しい逆転負けを喫していることもあり、リベンジの舞台としては申し分ない状況がやってきました。

将棋の方ですが、先手番の深浦九段がいつものように雁木でガンガン。
後手の藤井七段も雁木から右玉に構え、カウンターを狙います。

深浦九段が2筋から歩を絡めた細かい攻めでポイントを稼いだのですが、それに構わず端から深浦玉を強襲したのが好着想で、またたく間に優位を確保。
最後はそのまま藤井七段が押し切り、強豪を下して準決勝への進出を決めました。

挑戦者候補の深浦九段を下し、準決勝進出を決めたのは立派。
次の相手は、斎藤慎太郎七段。
棋聖戦挑戦の経験もある、伸び盛りのちょっと先輩格、で男前。
当然追い抜かれてはなるまいと、全力を尽くして立ち向かうことでしょう。
勝てばもちろんタイトル挑戦に大きくはずみがつきますが、今はこういう対局を積み重ねることが大事。
勝ち負けはともかく、こちらも全力で臨んでもらいたいものです。

それから、6月19日に予定されていた順位戦緒戦の対森下九段戦ですが、大阪北部を襲った直下型地震の影響を受け、対局が延期となりました。
代替日は後日発表されると思います。

思わぬところで影響がありました。
犠牲者のご冥福をお祈りします。

■渡部女流、女流王位に輝く!(女流王位戦五番勝負 第4局)

さて最後に女流棋界の話題を。

先週の6月13日に女流王位戦の第4局が行われ、勝利した渡部女流二段が通算成績を3勝1敗とし、女流王位の奪取に成功することとなりました。

戦前は正直、渡部女流が1勝できるかどうか、と思っていたのですが、里見女流四冠の失速が大きく、まさかの結末となりました。
また、これでLPSAにとっては久々のタイトルホルダー誕生となります。

[PR]
by mitsuboshi03 | 2018-06-23 17:03 | 将棋 | Comments(0)

スポーツ、将棋、ミリタリー、オタクネタ、地元長野ネタなど節操なしに書きまくります


by mitsuboshi03