将棋つめちゃいました(梅雨と台風)

「フハハ、我が名はwindows update。
プログラムを更新して、貴様のPCのヘッドホン端子を潰しておいてやったぞ。」

「ぐぬぬ、micr○s○ftのクソッタレめ!
ウチの会社の業界でこんなのやったら『続きは法廷で』やぞ!
…ふむ、ソフト的な復旧は無理そうだが、ならばハード的に復旧を試みよう。」

「な、なにぃ!」

「PC背面のスピーカー端子は生きているな。
ならば、使っていなかった外付けスピーカーを中継して、ヘッドホンを繋げてやろう。
…やはりな。音質は下がったが、どうせ100均のヘッドホンで満足する身だ。
これで無事復旧だぞ。」

「フハハ、今回はしてやられたが、windows updateの残弾はまだまだあるぞ。
震えて眠れ。」

いやー、今回は中々の強敵でした(苦笑)

さて今回も将棋ネタ。
梅雨入りの時期になると、いよいよ大詰めを迎える名人戦に加え、棋聖戦や王位戦の開幕で大いに盛り上がる、というのが将棋界の常です。
というわけで、今回も話題満載ゆえ、さらっといけるところはさらっとやります。
いけるところは、ね。

■羽生「最近よく会いますね」豊島「はぁ」(王位戦 挑戦者決定戦)

さてまずは王位戦の挑戦者決定戦から。
6月4日に、恒例の紅白リーグ戦を勝ち抜いた棋士2人による頂上決戦が行われました。
今回のマッチアップは、紅組優勝者の羽生二冠と、白組プレーオフで澤田六段を下した豊島八段。
ここのところ、勝負どころでよく対戦が組まれる好カードとなりました。

将棋の方ですが、スラスラと角換わり腰掛銀の先後同型に。
先後同型といっても、長年定番だった▲5八金の形ではなく、自陣への角打ちに備えた▲4八金~▲2九飛の形にするのがここ最近のトレンド。
この状態から、バランス重視で王様を▲6八玉△4二玉のままにしておいて戦う、という将棋も最近多いのですが、本局では堅さ重視で▲7九玉△3一玉の形を両者が選びました。

さて開戦してからは、後手の豊島八段が少しリードしたのではないか、という評判。
しかしそこから先手の羽生二冠が巻き返し、逆にペースを握ります。
今までですと、このまま羽生二冠が押し切る、というのがお決まりの展開だったのですが、羽生二冠が91手目に▲6四飛と走ったのが危険な一手だったようで、ここから豊島八段が猛攻を仕掛け、そのまま一気に押し切りました。

羽生二冠が変にひねらずに、最新型の戦法に飛び込んでいった本局。
自分の土俵で戦えた豊島八段としては、不満のない流れだったのかも。
また羽生二冠の一失があったとはいえ、あの羽生二冠を相手にミスを誘えるまで耐え抜いたところは、今までとは一味違うというところを見せられたのではないでしょうか。

これで王位戦七番勝負は、菅井王位と豊島八段との間で行われることに。
これが将棋界史上初の、平成生まれ同士のタイトル戦とのこと。
長年羽生世代や渡辺棋王が君臨していたこともあり、とうとう、というか、ようやく、という印象を受けます。
これからはこの世代が将棋界の中心となっていくのでしょうか。
どちらが勝つにしろ、楽しみなタイトル戦となりそうです。

■羽生「また貴方ですか」豊島「」(棋聖戦五番勝負 第1局)

今度は棋聖戦五番勝負の第1局。
6月6日に淡路島の「ホテルニューアワジ」で行われました。

羽生棋聖に挑戦するのは、「またお前か」と言われても仕方のない豊島八段。
棋聖戦と王位戦は日程が重なるので、こうしたダブル挑戦とか、ダブル防衛戦といったことはちょくちょくあったりします。

「またお前か」と言われだしたら強者の証明。
とはいえ、同世代の棋士が続々とタイトル童貞を卒業しているだけに、「無冠の帝王」の称号からは早いとこ脱却しないといけませんが。

将棋の方ですが、王位戦挑戦者決定戦とは逆の手番であるにも関わらず、スラスラと角換わり腰掛銀の駒組みに。
やられたらやりかえす、100倍返しが信条の羽生二冠らしい戦型選択かと。
最近の若手らしく、角換わり系の将棋を好む豊島八段としてもそこに異論を挟む気はさらさらなく、堂々と受けて立ちます。

とはいえ、羽生棋聖が王位戦挑戦者決定戦と全く同じではつまらないと思ったかどうかは定かではありませんが、本局では王様を▲7九玉△3一玉の形にするのではなく、▲6八玉△4二玉のままにしておいて、おもむろに△6五歩と開戦。
最新型の形から、羽生棋聖が猛攻を仕掛けます。

しかし、この猛攻が少々空回りだったようで、形勢は徐々に豊島八段の方へ傾きます。
羽生棋聖も必死に食い下がったものの、豊島八段がギリギリで踏み止まり、豊島八段が勝利を収めました。

この二人の対戦ですと、勝負どころで豊島八段がポッキリ折れてしまい、そのまま羽生二冠の勝利、というのがよくある展開でしたが、この棋聖戦第1局でも豊島八段がしぶとく戦えてるな、という印象を受けました。
さすがの羽生二冠も、去年の竜王戦以降の好調ぶりを維持するのは難しいと思われるだけに、この棋聖戦は是が非でも獲っておきたいところでしょう。
とはいえ、こういうところで強さを見せるのがいつもの羽生二冠ではあるのですが。

それにしても。
本局の対局場所である「ホテルニューアワジ」では、必ず昼食にきつねうどんを頼む羽生二冠。
そんなにおいしいのでしょうかw
当の本人は、「関西ではうどんがおいしいので」とサラリとかわしてましたが。

■きょうの藤井聡太(竜王戦ランキング5組決勝 驚愕の踏み込みで石田五段を下す)

さて最後にきょうの藤井聡太を。
先週は6月5日に竜王戦ランキング5組決勝戦で石田五段を下し、2年連続で本戦入りを果たしています。

2年連続での竜王戦本戦入りも素晴らしいのですが、さらに凄かったのは将棋の内容。
終盤戦をニコ生や囲碁将棋チャンネルで生観戦できたのですが、一番濃いところを見られてラッキーでした。

石田五段の先手番で、戦型はここでも角換わり腰掛銀。
散々研究され尽くしている戦型なだけに、特別な才能がなくても、定跡を覚えてしまえば強敵相手にも戦える、ということで、プロ棋士間では横歩取りと共に大人気の戦型であります。
逆に言うと、定跡を覚えていないと、実力に関わらずすぐ負ける、ある意味恐ろしい戦型ではあるのですが。

クライマックスの始まりは、石田五段が67手目に指した▲6三歩。
本局でこの3手後に指された▲7二銀が飛車金両取りで、金を取れればほぼ詰めろ、という狙いが見え見えなだけに、「まあ△6三同金だけはないな」というのが大方の予想で、ここからまた長い戦いが繰り広げられるものと思い込んでいました。

たった一人、藤井聡太を除いては。

藤井七段が、わずか7分の考慮で「ない」と思われていた△6三同金を着手。
「おいおい大丈夫か」と、どよめく我々。
当然のごとく▲7二銀が指され、どうするのかと思っていたところへ、ようやくカラクリを解いた検討陣が、驚愕の研究手順を披露。
確かにその手順が指せれば強すぎるが、あまりにも怖すぎる。
…まさか、△6三同金からその手順を読み切って指していた、なんてことは、ないよな。

果たして藤井七段は、涼しい顔をしてその研究手順へあっさりと踏み込む。
▲7二銀以下は、△8六飛▲8七歩△7六飛▲7七歩に△7七同飛成!
飛車を歩と刺し違え、当然の▲7七同金に△8五桂と自陣の桂馬を躍動させる。
ここで石田五段に手番が回るが、さすがに飛車と桂馬だけでは戦力不足で、藤井七段陣へ迫るすべがない。
また、▲7二銀と打ったからには▲6三銀成と金を取りたいのは山々だが、それでは藤井七段が豊富な持ち駒を生かして△6八銀から石田五段の玉を詰めてしまう。

泣く泣く▲7六金と指さざるを得ないとあっては勝負あり。
最後も藤井七段が、いつもながらの気付きにくい手順で石田五段の玉を即詰みに仕留めた。

それにしても。
この藤井七段の踏み込みはどうだ。
この手順しか勝ちがないのであれば、まだわからなくもないが、他にもお茶を濁すような指し手があったにも関わらず、この手順に踏み込んだのは驚異としか言いようがない。
この手順に踏み込むためには、本局の展開のみならず、恐ろしく難解かつ膨大な枝葉の手順をすべて正確に読み切ることが絶対条件で、そうでなければ怖くて恐ろしくて、とてもこんな手順には踏み込めない。
少なくとも数百手は読み込んで、すべての読みが正確であることが求められる。

99%ではダメだ。
1手でも読み抜けがあれば、その場で破綻する。

この踏み込みが毎回できれば、藤井七段に対抗できる人類はまず居ない。
電王トーナメント優勝ソフトであるぽんぽこさんでさえ、この手順にはたどり着けなかったのだから。
私のような将棋ファンであれば、ただただ喝采を上げていればよいが、実際に対戦するプロ棋士にとっては恐怖以外の何物でもないだろう。
こういう踏み込みをいつ食らうのかという恐怖と戦い、リスクを織り込みながら戦わなくてはならないのは、辛すぎる。
石田五段も必死に戦ったが、今回は相手が強すぎた。

それにしても、藤井聡太よ。
君は、どこまで強くなれるのかい?

[PR]
Commented by bleem! at 2018-06-10 00:11 x
>ホテルニューアワジ きつねうどん美味しいのかー(小並感)。ここは関西人なら誰でも知ってるCMソングでお馴染みです。

タイガースの試合をほぼ全試合試合終了まで放送することで有名な関西ローカルUHF局サンテレビを観てると絶対に流れるので、関西人ならほぼ全員歌える筈です。
https://www.youtube.com/watch?v=QmPnwKEe4DI

多分、次回の更新は将棋会館建て替え問題に鋭く切り込んでくれるはずだ!(ΦωΦ)フフフ…。
Commented by mitsuboshi03 at 2018-06-10 10:47
おお、コメントどもです。
ブログも戦車動画も見てますよ~♪

>サンテレビを観てると絶対に流れるので、関西人ならほぼ全員歌える筈です。

かのサンテレビ定番CMの一つだったんですね。
定番CMの中に、なぜか必ず挟まるリゾートホテルCM。

それにしても。
寿司でもうなぎでも、奢りで食い放題なタイトル戦の昼食において、なぜ頑なにきつねうどんなのか。
謎は深まるばかりですw

>次回の更新は将棋会館建て替え問題に鋭く切り込んでくれるはずだ!

ネ、ネタが入ってくればワンチャン…(書くとは言ってない)

将棋会館は、最近耐震工事をしたばっかりなので、しばらくはこのままいくと思われます。
しかし元々の耐用年数のこともありますんで、藤井七段のビッグウェーブのあるうちに建て替えの算段はしておいてもよいのではと。
Commented by mitsuboshi03 at 2018-06-10 14:21
※追記

将棋会館建て替え問題ですが、先日行われた棋士総会で大きな動きがあったようですね。

ら、来週取り上げます(汗)
by mitsuboshi03 | 2018-06-09 21:17 | 将棋 | Comments(3)

スポーツ、将棋、ミリタリー、オタクネタ、地元長野ネタなど節操なしに書きまくります


by mitsuboshi03