将棋つめちゃいました(もうすぐ年度末)

ここのblog自体に問題が出てたみたいで、しばらく書き込めず。
普通に動いていて当たり前、ってのは、当たり前じゃないってことですよね。
早々に復旧したようでなによりです。

さて今回は将棋ネタ。
相変わらず内容盛り沢山でお送りします。

■王将戦の行方は松本で決着!久保王将、防衛に成功!(王将戦七番勝負 第6局)

さてまずはタイトル戦の番勝負からいきましょうかね。
王将戦七番勝負の第6局が3月14・15日に松本市で行われ、久保王将が勝利して王将位を防衛することとなりました。

さて将棋の内容はといいますと、変則的な序盤から豊島八段の居飛車対久保王将の中飛車という構図に。
第6局にして、やっと居飛車対振り飛車の対抗型が登場することとなりました。
まさかここまで対抗型が見られないとは思ってもみなかったので、その点では安堵。
豊島八段が早々に馬を作って優位に立ったかのように見えましたが、封じ手の直前で先攻する機会を逸したのが祟り、逆に先攻した久保王将がそのまま押し切って勝利を上げました。

序盤でポイントを上げながら逆転負けを喫したということで、豊島八段にとっては悔いの残る一局となったことでしょう。
対して久保王将は、裏芸である「粘りのアーティスト」ぶりを遺憾なく発揮しましたね。

豊島八段のタイトル奪取が成るかと期待してはいたのですが、やはり中終盤のねじりあいで終始後手を踏んでいたのが最後に祟った感じがします。
個人的に、コンピュータに一番近い将棋を指す棋士、と個人的に思っている豊島八段。
序盤で優位に立ち、そのまま押し切る力は棋界でもトップクラスだと思っておりますが、コンピュータと同様に、一旦不利になるとそのまま押し切られてしまう、という弱点を克服できない限り、森下九段や木村九段といった善戦マンで終わってしまいそう。
藤井六段の台頭もあるだけに、残された時間はもうそれほど多くはないでしょう。
もう一つ、壁を破って欲しいのですが。

さて関西最強の後輩の挑戦を退け、関西最強棋士としての矜持を見せた久保王将。
虎の子のタイトルである王将位を防衛できたのは立派。
やはり中終盤の指し回しには一日の長がありましたね。
あと関西人らしく、王将戦恒例の罰ゲーム…もとい、勝利のポーズ写真にもにこやかに応じていたのには好感が持てました。
あとは、他のタイトル戦争いにも顔を出してくれれば文句なし、ですね。

■順位戦 C級1・2組 決着

さて今度は順位戦。
C級1・2組の最終局が先週行われ、昇級降級がすべて確定しました。

まずはC級1組。
千田六段が一足お先に昇級を決め、残っていた昇級枠の最後の1枠を射止めたのは、昨年次点に泣いた永瀬七段でした。
緒戦の対高橋九段戦に敗れるという最悪のスタートを切りながら、最後まで諦めることなく勝ち星を重ねていき、見事9勝1敗で自力での昇級を引き寄せ、今期の充実ぶりを十分示す結果となりました。
まだ棋王戦の番勝負も控えてます。
永瀬七段のターンは、まだまだ終わってません。

そして同じく9勝1敗ながら順位の差に泣き、惜しくも次点となったのが佐々木勇気六段。
順位6位の9勝1敗で上がれない、というのは新記録とのこと。
これについては制度がひどすぎる、という見方もありますが、とにかく今は勝っていくしか仕方がない。
B級2組に上がれると、収入アップや予選のランクアップなど、だいぶ世界が変わってくるので、来年また頑張って欲しいものです。

さて降級点争いですが、3勝7敗で順位26位の田中寅彦九段までがアウト。
同星ながら順位25位だった塚田九段は、危うく難を逃れることとなりました。

順位1つの差で明暗クッキリ。
これが順位戦の面白さであり、残酷なところであります。

なお降級したのは長沼七段一人のみ。
あと、叡王戦七番勝負挑戦を決めている金井六段が、勝ち越しにより降級点を消しています。

これほどの実力者であっても降級点を取ってしまう。
C級1組も楽じゃないですねえ。

そしてC級2組。
50名がひしめく大混戦の中、藤井六段が一足お先に昇級を決めていましたが、残る昇級枠の2枠は、最終局に勝てば自力昇級がかかっていた都成五段と増田五段が勝利して、すんなり決着、ということになりました。
とはいえ将棋の内容自体は大激戦で、特に増田五段は、藤井六段が破るまでの連勝記録(28連勝)を持っていた実力者の神谷八段を相手に、千日手指し直しの末に勝利を掴むというギリギリの戦いを繰り広げての決着、ということに。
たとえベテラン相手であっても気が抜けないのが、順位戦の怖さであります。

さて降級点争いの方ですが、3勝7敗組のうち、順位28位の井出四段までがアウト。
順位23位の藤森五段は、わずか順位5枚の差により、辛くも難を逃れることとなりました。
そして、降級点3点ゲットにより強制フリークラス行きとなったのは、2000年に全日本プロトーナメントで準優勝の経験を持つ岡崎七段。
かつての実力者でも、容赦なく振り落とされてしまう、順位戦の怖さ。

それにしても最近は、20代の若手や30代前半の指し盛りの棋士でも降級点を取ってしまうことが増えてきました。
何しろC級2組から落ちてしまうと、年収激減のフリークラス行きが待っておりますので、皆必死になって戦っております。
たとえ棋譜は目に触れる機会はまず無くとも、ギリギリの戦いを繰り広げている棋士たちには敬意を評したいと思います。

■里見女流王位に挑むのは、LPSAからの刺客(女流王位戦)

さて今度は女流の話題を。
里見女流王位への挑戦権を賭けた挑戦者決定戦が3月14日に行われ、実力者の清水女流を下した渡部愛女流二段が初の女流タイトル戦への挑戦権を勝ち取ることとなりました。

渡部愛女流二段というと、女流棋士団体の一つであるLPSAからのプロ入りに当たって将棋連盟と大揉めとなったという経緯で有名になってしまった、ある意味悲劇の女流棋士であります。
しかしプロ入り後は一般女流棋戦で3度の優勝。
また公式戦で男性プロ棋士である三枚堂六段を下すなど着実に実力をつけ、一皮むければ女流タイトル挑戦の目もあるか、というところまで登りつめてきました。

今回ようやくその壁を破ったわけですが、待っているのは女流現役最強棋士の里見女流五冠。
初のタイトル挑戦者には常々語っていることですが、まずは1つ勝つこと。
番勝負で1つも勝てずにストレート負け、となると、かえってタイトル挑戦なんかしなけりゃ良かった、くらいの深手の傷を負うことにもなりかねません。
とにかく、まずは1つ勝つことですね。

■きょうの藤井聡太(順位戦を全勝で通過、次戦は強敵との対決)

さて最後にきょうの藤井聡太。
順位戦の最終局で、若手実力者の三枚堂六段を下し、10戦全勝で今期の順位戦を終えることとなりました。
すでにC級1組への昇級、および次期順位戦の順位は確定させていたのですが、こういう消化試合みたいな対局をどう指すか、というところを、仲間の棋士たちはよく見ているもの。
きっちりと勝利して、相変わらずの隙の無さを見せつけることとなりました。

これにより、羽生二冠以来となる、年度勝率・対局数・勝ち星・連勝数での年度四冠をほぼ手中に。
しかも現在15連勝を継続中で、ひょっとすると自身の持つ連勝記録をまたもや更新するのでは、という声も次第に大きくなりつつあります。
羽生二冠を含め、またかこの将棋星人どもは(苦笑)といった感じですが、来週は王座戦二次予選決勝で難敵糸谷八段との対局が控えております。

日頃から普及活動に熱心でマスコミなどへの露出も多く、ともすれば色物扱いされがちな糸谷八段ですが、何と言ってもそこは元竜王。
糸谷流右玉や一手損角換わりといった、薄い囲いでの力戦を得意とする、将棋界有数の実力者の一人であります。
本戦入りがかかる大一番ということもあり、これほどの実力者相手にどのような指し回しを見せられるのか、目の離せない一戦となりそうです。

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by mitsuboshi03 | 2018-03-18 18:43 | 将棋 | Comments(0)

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