将棋界のいちばん長い日 ~ 2008年深夜 ~

長野もここんとこようやく最高気温がプラスになってきました。
明日はまた自転車を再開しようかと。
今日はチェーンを直したところで挫折orz

さて、前回は『将棋界の一番長い日』の予告で終わってましたんで、今回はレビューを。
結果はすでに新聞などでご承知のこととは思いますが、物語仕立てにしてみました。

BS2の放映と、『名人戦棋譜速報』(大本営HP)を参考にしております。
長くなりますのでそこはごかんべんを。

この『将棋界の一番長い日』、何かに似てるな~と思い出したのが選挙速報。
総選挙のときとかだと、だんだん「開票率○%」の数字が伸びていくところや、「○山×夫、当選確実」なニュースがぼちぼちと出てきたりなんかして、だんだん大勢が見えてきたりするのが楽しくて、なんとなく夜遅くまで見てしまう。
『将棋界の一番長い日』も、だんだん大勢が見えてきた、と思いきやだい、どんでんがえし、があったりして名人挑戦者や降級者が不確かに揺れ動くのが楽しくて、つい夜遅くまで見てしまいます。
今回は後から録画で見ましたがw

この日のクライマックスはやはり23時からの夜の部。
やっぱり順位戦は、日付が変わってからの攻防が面白い。

・・・の、はずだったんですが。

夜の部開始時点で、すでに盤が片付けられている対局が1つ。
それがよりにもよって、名人挑戦権を決める表勝負の大事な一番、羽生-谷川戦とは。
将棋自体も、羽生二冠の位取り右玉になすすべなく土俵を割る谷川九段、という「大勝負に名勝負なし」の格言が当てはまる一局になっちまいました。
というわけで、この時点で羽生二冠の名人挑戦が確定。
前人未到の「永世七冠」への道が開けました。
すでに王将戦7番勝負も4-1で久保八段を下すなど、あいかわらず各棋戦でまんべんなく勝っている羽生二冠。特に絶不調にでもならない限り、森内名人と五分以上に戦えることでしょう。
熱戦に期待。

というわけで、わかっちゃいたけどつまんなかった表勝負にあっけなく決着がついたからには、こうなったら降級争いにwktkするぜと裏勝負に注目。
まず久保-三浦戦は、夜の部突入直後に千日手が確定。1時間後から指し直すことに。
BS2の放送はAM2時まで。
本来ならこれで十分「BSなら、全部やる」が可能なのですが、こうなっては
どうみても放送時間が足りません。本当に(ry
ところで、この時点で名人挑戦が夢と消えていた三浦八段。ここで羽生-谷川戦の結果を伝えるなどというこれから読み始める推理小説の犯人を暴露するような奴はいなかったとは思いますが、こういうのは雰囲気でなんとなく察するそうです。

どうしてみんな目をそらすのカナ、そらすのカナ(涙)

・・・というか、こういうときはかける言葉が見当たらないですわ。
「笑えばいいと思うよ」とか言おうものならマジ刺されますぜ(爆)

もう一方の裏勝負の佐藤-木村戦は、中盤で佐藤二冠が角桂交換の駒得というプロ同士の対局では滅多にない大差がついたものの、佐藤二冠の玉の囲いが薄いことと、佐藤二冠自身がこういう大量リードをそのまま勝ちきるのがあんまり得意じゃないのが不安要素。
それ以前に、負けたら永遠に歴史に残るであろう現役二冠王、はじめてのB1陥落という重圧をひしひしと感じている佐藤二冠。画面の佐藤二冠の顔は激しくゆがみ、耳だけ充血して黒ずんでました。
対戦相手の木村八段も、開幕5連勝からまさかの4連敗で急ブレーキがかかったまんまで来期を迎えたくはないと、タイトル戦でないにも関わらず和服着用で気力満タン。ここから怒涛の追い上げを開始します。

そんな状況をよそに、BS2の画面は淡々と丸山-藤井戦、郷田-行方戦の終局を映し出す。
ええい、ガンダムを映せガンダムを!とわめきちらすテム=レイのごとく佐藤-木村戦を渇望する将棋ファンも多かっただろうが、これも来期の順位を決める大事な一戦。
ついに端歩を全く突かなくなった藤井システムをめぐっての戦いとなった丸山-藤井戦は、持ち時間が切迫する最終盤にも関わらず、丸山九段が悠々とむしゃむしゃ食事を取っていたのがものすごいインパクト大。
「まだやる?(むしゃ)やるならいくらでもつきあうよ(むしゃ)
まあ無駄だと思うけど(むしゃむしゃ)」

と言っているかのような丸山九段を見て気力を失ったか、ほどなく藤井九段投了。
力なく”仕掛けの当たりから悪かったかもしれません”と搾り出すのが精一杯の藤井九段。
恐るべし、丸山!(待て)
相矢倉となった郷田-行方戦は、途中まで後手の行方八段がうまくやったんじゃないかとの評判も、土俵際で郷田九段にうっちゃられて無念の敗北。初のA級挑戦は1勝のみと苦い結果に終わった行方八段だが、先日朝日オープン戦で初優勝するなど、A級でも実力が決して劣っていたわけではないことは示せている。再チャレンジを待っている。

とかなんとかやってるうちに、ぐんぐん差がつまってきた佐藤-木村戦。
普段ならもう勝ちが決まっているはずなのに、木村八段の懸命の粘りがふりほどけない。
自分も高校選手権の県大会決勝で、今回の佐藤-木村戦のような角桂交換で優位に立ちながら負けるというアツい経験をしているので、佐藤二冠の心境はなんとなく判る。
もう完全に頭に血が登ってます。
落ち着ければいいのですが、ここまでイっちゃっては自力更生はまず無理。
一方の木村八段は、おもいっきり盤面に顔を近づけて臨戦態勢を維持。
このまま一気に抜き去れるか。

と思っていたら、いきなり佐藤二冠の顔がいつもの「ぼやーっ」とした風貌に戻った。
それと時を同じくして、前傾姿勢でファイティングポーズを取っていた木村八段が背筋を伸ばした。
もう盤面を見る必要はなかった。
ほどなくして、木村八段が頭を下げた。
佐藤二冠、A級残留確定。

ここでぶっちゃけ言いますと、最終盤でいっぺん逆転してたみたいです。
木村八段にしてみれば、せっかくここまで頑張ったのに、てな感じでしょうが、それでも初のA級での勝ち越しは誇るべき成果。最近は名解説者ぶりが目立ちますが(個人的には現在将棋界屈指の解説者だと思います。ためになってかつ面白い)、そろそろまた表舞台での活躍を期待します。
佐藤二冠はただただお疲れ様と。

最後に。
名人挑戦の夢も、残留の望みもすでに消えたが、ここにそれを知らない将棋指しが二人。
疲労困憊の中、将棋指しの本能に従い、ただただ目の前のあんちくしょうを叩きのめすことだけを考え続ける。
二人の将棋指し、久保八段と三浦八段に、幸あれ。
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Commented by hosokawa18272 at 2008-03-09 22:12
熱いなあー。そしてせつないなー。(笑)←不謹慎
久保-三浦戦が千日手になってしまうところがドラマですね。
私は将棋ネタには詳しくないので、毎回面白く読ませてもらってます。
またつづきをキボンヌ。
Commented by mitsuboshi03 at 2008-03-16 16:16
コメントどもっす~♪

>熱いなあー。そしてせつないなー。(笑)←不謹慎
これがっ!これがっ!順位戦の醍醐味っ!

>久保-三浦戦が千日手になってしまうところがドラマですね。
しかもどっちが勝っても結果はおんなじだというところがまた・・・(涙)

>またつづきをキボンヌ
りょーかい。
個人的には、棋王戦と名人戦の番勝負がもっとおもしろくなることを祈ってます。
by mitsuboshi03 | 2008-03-08 22:06 | 将棋 | Comments(2)

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