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将棋つめちゃいました(梅雨っぽさ満点)

急に職場が変わるとの連絡が。
いつもより準備期間は長いとはいえ、相変わらず引き継ぎ期間の短い会社である(苦笑)
月曜日中に引き継ぎ書作らないと(涙)

さて今回も将棋ネタ。
さっき終わった対局の感想戦を見ながら書いてます。
まずはその終わった対局から。

■斎藤挑戦者、土壇場で九死に一生を得る(棋聖戦第3局)

さて棋聖戦第3局。
ついさっき終わりまして、斎藤七段が勝利。
辛くもストレート負けを回避しました。

後手番の羽生棋聖が、まさかの藤井システムを採用。
しかも、2006年12月に行われた棋聖戦最終予選での羽生三冠vs藤井猛九段戦をほぼそのまま採用。
(盛大な勘違いをしていたのでしれっと直しちゃいました。ごめんね)
その将棋は結局羽生三冠が勝ったのですが、途中の分かれは藤井猛九段の方が良かったらしく、もう一度試してみたかったみたいです。
本局も羽生三冠が優位を築いて終盤を迎えたのですが、そこで決めに出た△6七桂不成で情勢が一変。
それでも次の一手次第ではチャンスを逃すところでしたが、そこで斎藤七段が指した▲7三金が見事な一着で、その後は斎藤七段が逆にリードを奪います。
最後は一見羽生三冠の王手龍取りを受けただけに見えた▲6七桂が、なんと寄せに利いてくるという恐るべき手順で斎藤七段が即詰めに打ち取りました。

斎藤七段にとっては実に大きな一勝。
ストレート負けは自分も辛いし、他の棋士からの視線も辛いというダブルショック。
あとこれで羽生三冠を相手にタイトル戦での初勝利を達成。
今後に向けても価値ある一勝となりました。

敗れた羽生三冠ですが、昔覚えた何とやらで若い芽を摘むという、いつもながらのえげつない戦術が機能するかに思えましたが、勝負どころでまさかの失速。
年取るとねー、こういうのがあるんですよねえ。
身につまされるものを感じます(経験談)

第4局は7月11日(火)に新潟で行われます。

■里見女流、女流王位を防衛し、女流五冠を維持(女流王位戦5番勝負)

さて今度は女流王位戦。
里見女流王位に伊藤沙恵女流二段が挑戦した今年の女流王位戦ですが、第5局が6月27日(火)に行われ、里見女流王位が勝って女流王位を防衛しました。
棋譜を追えていなくて申し訳ないのですが、伊藤沙恵女流二段は奨励会の先輩だったこともあってか流石の貫禄を見せ、フルセットにまで持ち込まれる熱戦となりました。

里見女流はこれで女流五冠を維持したわけですが、並行して行われている三段リーグを抜けるのが最重要ポイント。
なのですが、今日の成績を除いて3勝5敗というのは、限りなく赤に近い黄色信号状態。
なお、もうひとりの女性三段である西山三段はここまで6勝2敗でトップグループにつけております。

伊藤沙恵女流二段は敗れはしたものの、やっとその実力の一端を示してくれました。
これからの活躍に期待します。

■今日の藤井四段(29連勝しました!)

さて、かなり今更ではありますが今日の藤井四段。
既報通り竜王戦決勝トーナメント1回戦で増田四段を下し、デビューからの連勝記録を29に伸ばして、連勝記録でも歴代1位となりました。

何しろプロ棋士だけで150人も居ますので、なるべく偏りなく色々な棋士を取り上げていこうというのを心掛けている(つもり)の当blogにあって、個人コーナーを設けるのにはそれなりに葛藤があったりなかったりしたのですが。
まあ、ここまで来ると、ねえ。
新聞の一面トップを飾ったり、TVで一日中追い掛け回されたりする棋士なんて、今後も含めてそうそう出るもんじゃないですし、もう開き直っても、いいよね(おい)

あと、藤井四段の強さの秘訣としてよくコンピュータ将棋を取り上げられるのですが、個人的にはやはり当代きっての終盤力があってこそ、と思っております。
そこにコンピュータ将棋で序盤中盤をうまく補強できた、という印象。
序盤中盤はソツがないな、とは思いますが、正直凄いとは思ってません(キリッ)
むしろそういうところは、今回の相手である増田四段の方が上手かったんじゃないかと。
終盤はもう、どうしようもないと思ってます。
本局もそうでしたが、もはや乾いた笑いしか出ないレベル(えー)

さて明日(7月2日)はいよいよ対佐々木五段戦。
この日も特別対局室の片隅で獲物を値踏みしていた佐々木五段。
「自分の将棋を指す」と言う姿に好感が持てました。
一番大事なことですが、何しろ正気でいることが最も難しい。

明日も出来る限り張り付いて見るつもり。
明日は結果だけ書いて、来週末に記事をまとめる予定です。

■名伯楽、逝く(大内九段逝去)

さて最後は、藤井四段vs増田四段の最中に飛び込んできた訃報を。

名伯楽として知られた大内九段(75)が逝去されました。
あの米長永世棋聖と四段デビューが同期ということもあり、タイトル戦の登場機会にこそ恵まれませんでしたが、初代棋王の獲得や、名人戦での中原名人との激闘で名を馳せました。
特に名人戦の第7局では1日目でかなりの優位に立ち、あの楽天派の中原名人をして「いつ投げようかと思った」と嘆かせたほどでしたが、残念ながら中原名人の牙城を崩すことはできませんでした。

あと特筆すべきこととしては理事職もありますが、何と言っても塚田九段や鈴木大介九段といった多くの弟子を育てたことですね。
一門会で大内九段が一声かけるや、弟子一同が揃って直立不動となる様は壮観だったとのこと(おい)
厳しくも人情味のある良き師匠だったようです。

それにしても、私が子供の頃のスター棋士が次々と鬼籍に入って行きますなあ。
仕方のないことではありますが。

Commented by bleem at 2017-07-02 22:30 x
しかしまさかワイドショーで取り上げられるようにまでなるとは驚きました。藤井王子ですか?
Commented by bleem at 2017-07-02 22:40 x
そして、世間が注目しだすと負けるという。
Commented by mitsuboshi03 at 2017-07-08 09:32
bleemさん、コメントどもです。
コメントつけられなくて申し訳ないのですが、戦車動画もblogもミテマスヨー。

>しかしまさかワイドショーで取り上げられるようにまでなるとは驚きました

やっぱりみんな、若い天才って好きなのね、などと思ってみる次第。
ひふみんだけでなく、「Tウイルス」豊川七段が出てきたのには笑わせてもらいましたがw

>そして、世間が注目しだすと負けるという。

こないだの対局も、結構取材陣来てましたね(ピーク時の1/3ほどですが)
今後もある程度のマークはされるんじゃないかとw
by mitsuboshi03 | 2017-07-01 20:09 | 将棋 | Comments(3)

スポーツ、将棋、ミリタリー、オタクネタ、地元長野ネタなど節操なしに書きまくります


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