棋士の名言 ~ 書初め風味

朝っぱらから娘をスキー合宿へ連れて行きました。
三連休とはいえちっとも安らげないのが辛いところw
昨晩に続いて今日の昼は地区の宴会だしあーもー。
来週の某ワークス新年会だけが楽しみです。
細川氏が電車を乗り過ごしてからもう1年経ったんだなあ(おい)

で、今回は細川氏がせっかく書き初め記事(内容はこちら→)を書いてくれたんで、これをパクリ膨らませて記事ができんかなあと妄想しているうちに、そうだどうせなら将棋の名言ネタで行こうと、観戦記者の後藤元気さん入魂の一冊『将棋棋士の名言100』をパラパラとめくりながら記事をでっち上げてみたという次第。
しかも本家と違い、書き初め部分はばっさりカット。
どこが書き初めじゃー
そんな記事ですが、まあ正月気分でゆるりといきませう。

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棒銀が弱いんじゃない。
自分が弱いんです。

加藤一二三

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将棋ネタといえば、まずは定番のひふみんこと加藤一二三九段から。

ひふみんの振り飛車対策といえば、昔も今もこれ一本という棒銀戦法。
序盤を有利にしやすい戦法ではあるのですが、何しろ振り飛車側の鉄壁美濃囲いに対して、豆腐で城を作ったような舟囲いで挑まなきゃいけないというのは現実的に見て辛いものがあります(涙)
「千駄ヶ谷の受け師」こと木村八段くらいの受けの力がないと中々勝ち切れない戦法ではあるのですが、それでも魅力的な戦法ですね。
個人的には、練習将棋なら穴熊よりバンバン棒銀指してった方が棋力が伸びる気がします。

それにしてもこの名言は、自分の得意戦法に対するプロ棋士の矜持をヒシヒシと感じられますね。

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負けが一番多いのも自慢
加藤一二三

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もう一丁ひふみん。
これは以前記事にした負け数についての話ですね。
プロ棋士の場合、本当に負け過ぎてしまうとあっという間にお払い箱になってしまうんで、それなりに長年勝っていないと負け数も増えない仕組みになっております。
そんな中で1300勝1100敗を達成しているというのは、やはり偉大な棋士と言わざるを得ません。

もう一つ。
加藤一二三九段は、21連敗というこのレベルの棋士としてはありえない連敗記録を持っています。
名人を始め数々のタイトルを獲得した大棋士がほぼ1年負けっぱなし、っていうのは普通なら気が狂いそうになるところですが、そこをぐっとこらえて今でも現役を続けているというのは、並の根性ではありません。

どんな困難があろうとも、将棋を嫌いにならない。
個人的に、加藤一二三九段を一番尊敬しているところは、実はこの点だったりします。

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不調も3年続けば実力
木村義雄

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できるんだけど、今はやらないだけ。
たまたまやねん。
いや、ホントはできるんやけどね。

そうした言い訳を一切根こそぎにするこのバッサリ感。
凡人にとっては辛い一言であります(涙)
戦前の将棋界に君臨した大棋士ならではの一言。
スラムダンクの安西先生も、似たようなことを言っておられました。

下手糞の 上級者への道のりは
已が下手さを 知りて一歩目


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高速道路の出口が渋滞している
羽生善治

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そろそろ羽生四冠を入れとこうかと。
これは大分有名になってしまった名言ですが、やはり深い。

定跡が序盤中盤終盤と整備されてきて、定跡をなぞればアマチュアでもプロっぽい指し回しができる時代になってきましたが、問題は定跡を逸れて脇道に入ってから。
脇道に入ってからの正答率が抜群に高いのが、やっぱり羽生四冠の強さかなと。

あと以前にも書きましたが、他の棋士がなるべく定跡部分へ引っ張ろう引っ張ろうとするのに対して、定跡なんかタダの道具で、とにかく自分で手を読んでいかなきゃダメだ、という羽生四冠の凄さが際立っているというのが成績にも現れているのかなと。

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15分もある
谷川浩司

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今度は現在将棋連盟会長として多忙な日々を送る谷川九段。
何かするとき、まずは15分やってみて様子を見るそうです。
区切りをつけやすく、思ったより作業が捗ることも。
あと、忙しいときに1時間ひねり出すのは大変ですが、15分なら空くことは案外多いですし。

谷川九段に限らず、ちょっとした空き時間を有効利用できる棋士は多いみたい。
何しろ、できることなら3時間は考えたい終盤の難所を、1手30秒とか1分で指さなきゃいけない稼業なのですから。

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俺がにらめば、横に動けぬ銀でも横に動く
升田幸三

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普通なら、
そんなことあるわけないだろーが!
で終わりそうなことを平気で言ってしまうのが升田幸三クオリティ。
でも、それが絵になる人でありました。
口プロレスが本当に上手な棋士で、今でも懐かしがっているオールドファンが多いのもうなずけます。
今だとハッシーこと橋本八段みたいな感じかなあ。

似たようなネタとして、ファンから”貴方はどれぐらい強いんですか?”とやや失礼な質問を受けて、
”将棋盤のどこかの場所を指定しろ。
そこでお前の王様を詰めてやる。”
と返したなんて話もありますが。
いや、それ、多分羽生四冠とかでも無理だと思います。はい。

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駒をうんと持ったときには、もう遅れている
升田幸三

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口プロレスだけでなく、将棋にも抜群の切れ味があった升田先生。
将棋のセンスというか才能という点において、升田先生より上という人を見たことがありません。
この名言はその一端を示したものと言えます。

初心者のうちはついつい駒を多く持ちたくなりますが、たくさんあっても1手に駒1つしか使えないんで、あんまりあっても仕方がありません。
駒台にある駒は遊び駒、という格言もありますし。
ちょっと駒が足りないところを工夫して攻めきる、というのは現代の渡辺二冠を始めとする若手棋士の常道になっております。

「将棋の寿命を30年縮めた男」というキャッチコピーは伊達ではない!

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十はいらない、八でいい
大山康晴

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升田といえば大山。
大山といえば升田。
切っても切れない兄弟弟子。
というわけで、最後は大山先生を。

相手が50%で来るなら、自分は51%で勝つ。
相手が80%で来るなら、自分は81%で勝つ。
常に100%を出しちゃったらガス欠になっちゃうから、必要最小限の力で勝つ。
これが将棋界最多勝男の鉄則でした。

日頃は年がら年中似たような四間飛車や三間飛車を指してましたが、ここ一番ではとっておきの対策を見せる。
毎回毎回最新型をやっちゃうと対策されちゃうから。
見てくれは決して良いとは言えませんが、勝つためにできることを徹底してやれる、というのが大山将棋の持ち味と言えるでしょう。
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by mitsuboshi03 | 2016-01-10 10:01 | 将棋 | Comments(0)

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