将棋のタイトル戦ってどうなっとんのん?(その1)

今日は久々にアフタヌーンで『しおんの王』を読む。
最近いらん付録があるんで買いづらいったらありゃしない(苦笑)
ほぉー、優勝賞金5000万の女流棋士・アマチュア込みの棋戦ですか。そりゃ剛毅な。
…と書いても、他の棋戦がどうなってるのか判らなければ比較の仕様が無い。
てなわけで、とりあえず現状のタイトル戦がどうなってるかを備忘録がわりに。

その前にちょこっとだけ棋戦のシステムについて。
棋戦は普通新聞社やテレビ局が主催し、棋譜などを独占的に自社で扱う(新聞の将棋欄や将棋番組のことね)かわりに、将棋連盟に一定のお金を支払う(ざっと年数億円くらい、らしい)。これが将棋連盟の大きな収入源となり、連盟の運営費や棋士への賞金や給料(あるのだよ、実は)に充てる。
棋戦によって予選や本選のやり方は大きく違うが、1年で完結するのはどこも同じ。
ちなみに、一般棋戦とタイトル戦の大きな違いは、タイトルマッチがあること。
一般棋戦なら優勝者が出てそれで終わりだが、タイトル戦は挑戦者とタイトル保持者が番勝負を戦うことになる。あとはお金を出すか出さないかくらいかな(爆)
7つあるタイトルの中でも、タイトルの格もさることながら、予選が棋士のランクを大きく左右することもあり、竜王戦と名人戦は別格として2大タイトルと呼ぶ。詳しくは個別に。

竜王戦

主催 読売新聞 
女流棋士枠2名 アマチュア枠4名
ランキング戦(予選) 持ち時間5時間(残留決定戦は3時間)
七番勝負 10~12月ころ 持ち時間8時間 2日制


元は九段戦から十段戦と続く歴史のある棋戦。これをあのナベツネがトップタイトル戦へと格上げするべくテコ入れを敢行し、竜王戦として生まれ変わった。七番勝負は秋冬にかけての将棋界のビッグイベントとしてすっかり定着した。優勝賞金、賞金総額ともに全棋戦中トップ。他の棋戦だと棋士のランクによって対局料や賞金が違うのだが(非公開)、この棋戦なら本選入りすればたとえアマチュアでも賞金はみんなと同じ。竜王になれば賞金3200万、対局料や本選の勝利分も含めれば5000万は下らない
てなわけで、特に若手棋士が目の色を変えて挑むこの棋戦。竜王戦になってからは、波に乗った若手棋士がそのまま番勝負まで上り詰めるパターンが多い。このパターンでタイトルを獲ったのは羽生と佐藤康と藤井。タイトルこそ奪えなかったが金髪で名を売った真田や力戦振り飛車の鈴木大、それに関西棋士の名を上げた困難阿部もこのパターンに入る。ちなみに、羽生の初タイトルはたしかこれ。
予選となるランキング戦は、全参加者を1~6組に分けたトーナメント戦。単なる予選ではなく、棋士のランク付けを決める重要な戦いとなる。トーナメント戦のため、特に初戦が重要。勝てば竜王挑戦または昇級のビッグチャンス。落とすとクラス残留を気にしながら戦うハメになる。
あ、そうそう。アマチュア枠はアマチュア竜王戦の上位入賞者から選ばれる(推薦枠もあったような…)。
力自慢はアマチュア竜王戦に参加してみては?

名人戦

主催 毎日新聞
順位戦(予選) 持ち時間6時間
七番勝負 4~7月ころ 持ち時間9時間 2日制


江戸時代の世襲名人位から連綿と続く歴史の重みをひしひしと感じる棋戦。トップタイトルの座こそ竜王戦に譲ったものの、名人の重みはいまだにゆらぐことはない。七番勝負は春から初夏にかけての風物詩。
ちなみに棋士ランクのトップは、名人と竜王で棋士番号(棋士になった順に連番でつく番号のこと)の少ない方になる。今だと森内名人(棋士番号183)、渡辺竜王(棋士番号235)の順。
予選となる順位戦は、棋士のランク付けに大きく関わる大一番。一番一番が棋士生活に直結するだけに、目を血走らせながらの真剣勝負となる。特に山場を迎える冬場は、昇級争いだけでなくクラス残留を懸けた深刻な戦いが繰り広げられる。
たとえ最下級のクラスからでもタイトル挑戦が可能な竜王戦とは異なり、C2→C1→B2→B1→Aと最後のA級まで上がらないと名人位には挑戦できない。勢いだけではなく、長い間高成績を上げられるだけの実力が必要。ちなみに、名人挑戦者を決めるA級への昇級は、それだけでも棋士のステータスシンボル。以前より威光は薄れたものの、「A級八段」はいまだに棋士の憧れの的。

え~、今や恒例となりましたが、3月4日に行われるA級順位戦の最終局を、BS1が追っかけることになっとります。お暇なかたはぜひ。
ニュータイプの修羅場が見れるぜ!

王将戦

主催 スポニチ、毎日新聞
予選 持ち時間3時間
王将リーグ 持ち時間4時間
七番勝負 1~3月ころ 持ち時間8時間 2日制


1950年に設立後、名人、竜王(九段、十段)、王将という三冠時代を築いたタイトル戦。主催がスポーツ紙なため、他のタイトル戦に比べどうしても賞金額で引けをとる分注目度が落ちてきているが、歴史的な事件の多いタイトル戦としての価値は高い。
七番勝負は真冬のビッグイベント。棋王戦の五番勝負と重なるため、年によっては同じ対局者同士のダブルタイトルマッチが実現することも。以前は3連敗または1勝4敗となると香落ちを指さなければならないという過酷な制度があった。ちなみに、名人に香を落としたのは「ヒゲの名人」升田実力制第四代名人ただ一人
予選を突破した2名と、前年度残留した4名がリーグ戦を戦い、そのトップがタイトルに挑戦する。以前は特に低段者にとって厳しい予選として有名で、リーグ入りしようものならそれだけでニュースになったくらいである。最近はやや条件が緩和されたが、それでも若手棋士にとってリーグ入りは大きな夢である。

これだけ書くだけでも以外と時間がかかる(汗)
続きは次回に。
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Commented by hosokawa18272 at 2005-03-04 22:59
トップタイトルって、名人じゃなくて竜王なのね。
にしてもこうして見ると、7冠グランドスラム取った兄さんは、
バケモノですね。(笑)
Commented by mitsuboshi03 at 2005-03-05 08:35
おぅ、お待ちしとりました。

>トップタイトルって、名人じゃなくて竜王なのね。
竜王になった当初は完全にそうなっとりましたが、守旧勢力(笑)により今のようなややあいまいな立場になってます。
世間的に見ても名人のネームバリューって凄いですからね。

>7冠グランドスラム取った兄さんは、バケモノですね
昨日のA級順位戦でもつくづくそう感じました。
うpはいましばらくお待ちを(苦笑)
タイトル戦を含めた直近の成績が20勝2敗っていくらなんでもそりゃないでアンタ(爆)
by mitsuboshi03 | 2005-03-02 22:32 | 将棋 | Comments(2)

スポーツ、将棋、ミリタリー、オタクネタ、地元長野ネタなど節操なしに書きまくります


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