世界は竜王を中心に回っている(将棋詰めちゃいました)

三連休にやろうとしたことを大体終えてほっと一息。
・・・ちょっと待て、俺ブログ書いてないorz

ということで、今回もろくな前書きもなく本題へ。
ここ2週間の将棋界の出来事をつらつらと。
中心となるのはここんとこ出ずっぱりの渡辺竜王。

まずは王将戦から。
1月23・24日に佐賀県で行われた第2局。
後手番の佐藤王将が選択したのは角換わりダイレクト向かい飛車。
佐藤王将が広めた変態戦法の一つで、以前は角打ちのリスクを避けて四間飛車→向かい飛車のルートを取っていたのを改良し、一手で向かい飛車に出来るというのが売り。
「居飛穴に囲えないわよ」というのが後手の主張なのですが、囲えないからといって楽になるわけではないというのが悲しい後手番のサガ。本局も中盤の立ち回りで形勢を損ねた佐藤王将が89手でいくばくもなく投了。
とはいえ中盤の立ち回りまでは極めて難解な闘いであり、膠着状態を47~49手目の▲3三角~▲2二銀で打開し、リードを得た後をソツなくまとめたあたりは流石渡辺竜王といったところ。
これは三冠制覇+逆転の名人挑戦権獲得に向けて弾みがつくかと思われたのですが・・・。

今度は2/1のA級順位戦、ラス前。
渡辺竜王の相手は羽生三冠。
渡辺竜王が勝てば羽生三冠と並んで最終局を迎えるという大一番。
後手番となった渡辺竜王は、ここでとっておきの横歩取りを採用。
竜王挑戦の頃までは後手番で愛用していた戦法ですが、その後は一貫して角換わりを採用してきたため、久々の採用となりました。
しかも最近流行の△5二玉ではなく、昔ながらの△4一玉を採用してきたところがまたニクい。
初めてのタイトル戦で羽生王座に挑戦した王座戦。
フルセットの激戦が、また蘇ります。

将棋界では「大一番に名勝負なし」と言いますが、本局は比較的短手数で終わることの多い横歩取りには珍しく、121手に及ぶ大熱戦となりました。
勝利を収めたのは羽生三冠。
最終番で互いに錯覚があったのですが、それが羽生三冠有利に働いたのは渡辺竜王の不運でした。
とはいえ、共に死力を尽くした大激闘。
今期のA級順位戦を象徴する一局となりました。

そんな激闘のすぐ後にも対局はやってくる。
渡辺竜王の今度の相手は郷田棋王。
2/3から長野市で棋王戦が開幕しました。
大変珍しい「5枚ともすべて歩」という振り駒で後手番となった渡辺竜王が選んだ戦法は、これまた変化球と言える相掛かり。余裕のあるうちに色々試しておきたいということなんでしょうか。
中盤で渡辺竜王得意の「(囲いが)固い、攻めてる、(攻めが)切れない」展開に持ち込み、後手番としてはまずまずの展開に持ち込んだのですが、郷田棋王もしつこく喰らいついて離れず着いていき、逆に97手目の▲9六香で競り勝ちました。
王将戦同様に第1局の後手番をブレークして先攻したかった渡辺竜王ですが、A級順位戦に続き痛い敗戦となりました。

ここに来て勝負どころでの連敗。
渡辺竜王の勢いに急ブレーキがかかったかと思われたのですが。

さらにまた息つく暇なく対局はやってくる。
今度は1日2局指さなきゃならない朝日オープンの準決勝と決勝戦。
ノンタイトル戦ではありますが、ここで少しは補填しておきたいとまずは準決勝で羽生三冠と激突。
今度は今風な△5二玉型の横歩取りで対抗。
これに対し、羽生三冠には珍しいことに序盤早々に形勢を損ねてそのまま電車道での敗北。
短時間かつ一手バッタリな変化の多い横歩取りの怖さが如実に現れた一局となってしまいました。
個人的な意見ですが、羽生三冠が一発を喰うのは横歩取りが多い気がしてます。

決勝戦の相手は若手振り飛車党の旗手、菅井五段。
後手番となった菅井五段、勝手知ったるゴキゲン中飛車を選択。
渡辺竜王も予定通りと超速を採用し、普段はあまりやらない厚みを築く展開に。
穴熊の強さを知る渡辺竜王、中盤で菅井五段に穴熊へ組ませない細かい折衝を重ねて局面をリード。
その後もよどみなくまとめて、新進気鋭の若手を撃破。見事優勝を飾りました。

渡辺竜王としては、ノンタイトル戦とはいえここで優勝できて一安心。
好調のときは色々準決勝あたりまで行くのですが、案外全部ダメだった、ということが結構あって、しかも元に戻るのが物凄く大変、というか、棋士人生で花を咲かせたのはその一瞬だけだった、ということもまたよくある話。

たとえ一つでも実を付けるのが大事なんですよね。
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by mitsuboshi03 | 2013-02-11 21:03 | 将棋 | Comments(0)

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