またか佐藤康光!(王将戦7番勝負 第1局)

娘の風邪が移ってゴホゴホいってます。
こんな日は相変わらずサカつく2002をやりながら王将戦でも見るしか
あんめえとネットひきこもり。
あ、14日の遠征までには体調を整えます。
ワークス新年会が俺を待っている♫

久保王将と佐藤(康)九段の対決となりました今回の王将戦7番勝負。
「捌きのアーティスト」として名高い久保王将ですが、テクニシャンであり
ながら一発が重い棋風であり、なおかつ裏芸に関西特有の驚異的な
糞粘りを持っているという、
ちょっとチートでね、これ(溜息)
な棋士で、二冠を獲るにはこのくらいの変態的な性能を持ってないと
やっぱりあかんのかな、と思わせるところがあります。
というわけで、「捌く振り飛車党」という一見正統派に見えて、その実マネ
できないという不思議な人と私は分析しております。
関西期待の一枚看板ですが、A級順位戦で1勝5敗を喰らうなど、ここ
のところの成績は絶不調なのが気になります。
一方こと「変態」ということに関しては将棋界でも屈指と言っても良い
佐藤(康)九段。
マネしちゃだめ、絶対
という自由奔放な指し方が出るほど勝ちまくるという困った人。
最近定番化しつつある静岡県の掛川城二の丸茶室(業界用語風に言う
とお城シリーズ)で行われたこの第1局で、いきなりその性癖を披露します
(汗)
公式HPにある棋譜を見ながらこちらの記事をチェックしていただけると
よろしかと思いますです。ハイ。
(公式HPはこちら→

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久保王将のゴキゲン中飛車を、佐藤(康)九段が最近すっかり定番と
なった「超速」で迎え撃つ形となった序盤戦。
図の△4四歩が久保王将工夫の一手で、「超速」のキモである3七の銀を
「4六に行かせませんわよ」というのがこの手の意味。
弟分の菅井五段が広めた手で、俗に「菅井流」と呼ばれています。
次に先手が▲4六銀と指さなければ穏やかに囲い合って両者不満なし。
あくまで▲4六銀と指せば△4五歩から大乱戦勃発となります。
今回は先手が佐藤(康)九段ですから、もちろん▲4六銀。
ここから只では済まない大乱戦が始まります。

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図の△7二玉までで、先手の主張は「俺は3歩手持ち、そっちは0」
後手の主張は「こっちは陣形がそれなりにまとまってるけど、そっちはバラ
バラじゃねえの?」
このまま局面が収まれば3歩得の先手が優勢なのですが、普通はなかなか
まとめきるのは難しい局面。
控え室に詰めていたプロ棋士は、
”ここで▲5七玉として後手に歩を取らせないのはどうかねえ”
”いやー流石にいくらなんでも過激すぎませんかね?”
”いや、佐藤(康)九段なら指すぞ”
”いやー、いくら佐藤(康)九段でも無理でしょうハハハ”
とかなんとかお気楽に研究していたようですが、佐藤(康)九段の指した手は、

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「ほんとにやったよ・・・」
控え室あ然。
いや、この手見ただけでも飯が旨い。
見てる分には。
自分では指したくありません。絶対。

久保王将もこりゃたまらんと△6五角と直接▲5七玉をとがめに行きましたが、
次の▲4五角が5六の歩を守りつつ遠く7二の玉を睨む好手で、結局久保王将
がこの後美濃囲いを断念したことも合わせて早くも佐藤(康)九段がポイントを
稼いだ形となりました。
恐らく今頃研究が進められている真っ最中だと思いますが、菅井流の△4四歩
自体が今後指されなくなる可能性がある一局となりました。
タイトル戦の一局で定跡が整備されていくという、将棋界で割と良く見られる光景
をライブで目の当たりに出来たのは幸運でしたね。
それも、こうも強情なやり方で(笑)

終盤ヒヤッとした場面もありましたが、ソフトの解析結果によると46手目の△
5四角と角交換を迫った場面以降はノーチャンス(トッププロでは)だったようです。
とはいえ他に代わる手も難しいところで、久保王将の研究を佐藤(康)九段が
力でねじ伏せた一局と言ってよいのではないかと思います。

久保王将は敗れはしたものの、後手番での負けは想定の範囲内のはず。
第2局以降の先手番をいかにキープするかがタイトル防衛の鍵を握ります。
恐らく戦型は先手中飛車か、石田流の2択。
あと、今が調子のどん底なので、何かのキッカケで調子が上向きになれば
十分やれるはず。これ以上調子は落ちないでしょう(笑)
佐藤(康)九段は次の第2局がいきなり正念場と言っても良いかと。
久保王将の調子の上がらないうちに、後手番で勝っておきたいところ。

さてそれはさておき。
里見女流三冠が奨励会で入品して初段になったのがニュースになりました。
女性としては史上初の快挙ですが、里見女流三冠は四段しか見えてないはず。
まずは早いとこ三段になって三段リーグに入ることが重要。
冷静に見て、19歳初段というのは、四段になるにはちょっと遅めのペース。
16歳1級の加藤女流王座も控えてますので、うかうかしていられないところ。
とはいえ、そんなことはしっかり者の本人が一番理解していると思いますので、
とにかく上を目指して頑張って欲しいですね。
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by mitsuboshi03 | 2012-01-09 20:01 | 将棋 | Comments(0)

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