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将棋つめちゃいました(初夏の号)

ご無沙汰しておりました。
その間に、かずさん(コンピュータ将棋「なのは」の中の人)からコメントをいただいたり(ありがとうございます)
花粉症の時期も終わりましたんで、書くペースを上げていきたいですね。

んでは、久々の記事は将棋から。
タイトル戦を中心にサラリとまとめます。

■森内、3連勝3連敗からの1勝で名人返り咲き

森内vs羽生という小学生時代からのライバル対決となった今年の名人戦七番勝負ですが、森内3連勝羽生3連勝で迎えた最終第7局を森内が制し、名人復位となりました。
タイトル戦の番勝負となると、なぜか一方的に星が偏って決着が付くのがこの2人の対決の特徴。
口には出さねど、互いに「こいつだけには負けられねえ」と思っているのが将棋に出るもんなんでしょうか。
さすが小学生時代に、「貴様が振るなら俺も振る」と普通は滅多に見られない相中飛車で戦っている2人なだけのことはあります。小学生とはいえ意地の張りすぎです(笑)
今回の名人戦七番勝負をも少し詳しく分析しますと、連勝するということは、タイトル戦の番勝負では不利とされる後手番で勝っている、ということ。
羽生二冠は、今回の七番勝負では後手番すべてに横歩取りを採用。
今のところ、居飛車党が後手番でも互角に戦える唯一の戦法と言っていいだけに、まあこれは順当といったところ。逆に言うと、相手から狙い撃ちされる可能性も高いのですが、そこは研究でカバーしようというのでしょう。
少なくとも、中盤までに「研究一発ツモ」をされなければいい、と思っているはず。
一方森内名人は、後手番になると2手目△8四歩を使ってきました。
現在の研究では、2手目△8四歩には角替わり腰掛銀で必勝、というのが定説になっておりますが、勝つにせよ負けるにせよ一本道の将棋になりやすく、中終盤でギアチェンジをかけて緩急の差で相手を討ち取るのが得意な羽生二冠の持ち味が生かせなくなりがち。現に今回の七番勝負では、羽生二冠は角替わり腰掛銀ではなく、矢倉を選択しております。
ただ、第7局で森内名人が後手番だった場合、2手目△8四歩をやってきたら角替わり腰掛銀を採用したかもしれませんね。今回の第7局は、振り駒の結果羽生二冠が後手番となりましたのでこうはなりませんでしたけど。

円熟期を迎えたライバル対決にふさわしい熱戦でした。
この結果、羽生二冠が久々に順位戦を戦うことになりました。
おなじみのメンバーに、久保二冠や渡辺竜王が加わった今年のA級順位戦、楽しみです。

■棋聖戦と王位戦の番勝負

一方、番勝負の挑戦者が決まった棋聖戦と王位戦。
羽生棋聖に挑戦するのは、近年「羽生キラー」の呼び声高い深浦九段。
王位戦で羽生棋聖を連覇した実績を棋聖戦でも発揮したいところ。
すでに五番勝負が始まっており、第1局を羽生棋聖が後手番で制するという、「1日制タイトル戦の鬼」羽生棋聖の必勝パターンに半ば持ち込まれた格好になっておりますが、さてどうなりますか。
第2局は、実は現在対局中です(爆)
ニコ動やネット中継もやってます(リンク貼らなくてすまんす)
後手番の深浦九段が得意の、というか意地の一手損角替わり戦法をやってきましたが、これは最近トッププロが辛くてやらなくなっている戦法。よほどの研究がないと指せない戦法ですが、さて。
夜には結果が出るんじゃないかと。

(追記)
夜9時過ぎに終わりました。
千日手指し直しの206手という超ドロドロ決着。羽生棋聖が勝って2-0としました。
持ち時間4時間でニコ動の生中継が12時間超え・・・ってなんか計算おかしーんですけどー(爆)
興味がありましたら棋聖戦のサイトを見てみて下さい。
負けたとはいえ、深浦九段のすさまじい執念が光る一局でした。
とはいえ、△5四角を見つけていた羽生マジックはやはり最高でした。
サイトはこちら→

さて王位戦は、藤井九段を下した羽生二冠が、久々にタイトル戦に挑戦することになりました。
去年トントン拍子にタイトルを制した広瀬「振り穴王子」王位は、いきなり強敵を迎え撃つことに。
こちらの方は、七番勝負が7月12・13日に開幕します。
こちらも楽しみですね。
by mitsuboshi03 | 2011-06-25 11:30 | 将棋 | Comments(0)

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