以外と身近な軍事技術 ~ ミリメシ編 ~

3連休だというのに大雪。
いつものように引きこもってアキバBlogなんぞをつらつらと眺めていますと。
今やいろんな意味でホビージャパン社の「キラー」コンテンツと化しつつある『魔法の海兵隊員ぴくせる☆まりたん』おまけに関する記事が。
そっかー、コ○ケでの「持ち歩くだけで恥ずかしさで死ねる袋」に飽きたらず食品にまで手を出しやがったかホビージャパンめ、と思っていたら、中をよく読んでみて涙することに。

「えっ、あのたくあん漬、無くなっちゃうの!?」

自衛隊初の戦闘糧食(ミリメシ)として開発され、現在も食べ続けられている「戦闘糧食Ⅰ型」の中で最も愛されるメニューであり、戦闘時だけでなく絶好の酒の肴としても知られるたくあん漬。味だけでなく、戦闘環境や3年間の保管にも耐えられる優れもの。
なんでも、これを製作していた食品加工会社が2007年に倒産してしまったとのこと。
当然のことながら自衛隊では他の会社に製作を依頼しているのだが、品質の保証ができないという理由で断られっぱなし、とのこと。たぶんリスクの割に儲からない、ってのもあるんでしょう。きっと。
だからセカンドソースやサードソースを確保しておけとついつい会社のクセが出てしまうのですが(笑)

というわけで今日のネタはミリメシです。
ネタ元は、このジャンルの草分けと言ってよいであろう『戦闘糧食の三つ星をさがせ!』(大久保義信著、光人社刊)より。
つーか、この手の本ってホント増えましたな。

兵隊さんも、できれば1日3食は食べないと元気が出ません。
演習場や基地内でなら、食堂あるいは炊事車により普段我々が食べているものとあんまり変わらないおいしい食事が食べられますが、戦場ではそうはいきません。
そのため、最低限の調理(暖めたり、水を加えたり)で、最低限の栄養が取れ、かつ長期間の保存に耐えられる軽量コンパクトな食事セットとして開発されたのが戦闘糧食(ミリメシ)であります。野砲の射程が伸びておちおち炊事車を前線に派遣できなくなり、かつ缶詰の量産が容易になってきた第1次世界大戦のころから本格的に開発されるようになったようですね。

そんなミリメシの代表格が、アメリカ産のMRE。
正式名称は"Meal Ready-to-Eat individual"(調理済み個人食糧)と言うのですが、実用本位でいかにもアングロサクソンな味付けや見た目から、"Meal Rejected by Ethiopians"(エチオピア人もごめんなさいする食べ物)という異名で世界的に有名になっております。
というか、エチオピア人に謝れ(爆)
が、最近アメリカも多民族化したこともあり、「これでは士気に差し障る」ことにようやく気づいたのか(爆)最近はアジア系メニューや化学ヒーター(有毒な水素ガスが発生するため、閉鎖空間では使用を禁じられている)の導入により、「タバスコやコショウの残量に常に気を配ること(笑)」な状況からは少しばかり解消されたようです。
それにしても、最近は照り焼きまでメニューに入ってますよ。
横田や横須賀時代に覚えた味が忘れられないんでしょうか(笑)

味の面で定評があるのが、やはりフランスやイタリアといったラテン系。
イタリア軍には、紙パックに入ったワインまで別途付いてくるそうな。
それに日本が追随しつつあるというのがまあ、国民性かなと(笑)
現に、東ティモールの停戦監視団で最も好評だったのが日本の戦闘糧食だったそうな。
非戦闘地域しか行かないことになっている(えー)自衛隊も、ことこの分野に関しては豊富な実戦経験(苦笑)を元に、日夜改良が繰り返されているようです。
その日本の戦闘糧食で現在正式採用されているのが、「カンメシ」の名で知られる戦闘糧食Ⅰ型と、真空パック式の戦闘糧食Ⅱ型。軽さやメニューの多さ、化学ヒーター(アメリカ製と違ってお酒のお燗なんかに使われる酸化還元式のため、有毒ガスが出ない)が使えるなど大幅に改良された戦闘糧食Ⅱ型の方が総合的には優れているのですが、戦闘糧食Ⅱ型の2倍の3年間保管できる戦闘糧食Ⅰ型も、改良を施されながらなお現役で活躍しております。数十分加熱しないと食べられないという米食の大きなペナルティは今だに解消されたとは言い難いのですが、それでも十分健闘しているのではないでしょうか。

最近ミリメシ世界で流行しているのが、民生品の導入。
”お口で溶けて、手に溶けない、だけど袋のなかで溶けている(爆)”なM&Mのチョコなどの甘味類(疲労回復や気分転換のための必須アイテム)やお茶類なんかが典型例ですが、予算が厳しい中小国では大半が民生品、なんてことも珍しくないようです。
東南アジアの某国では、軍の食料庫に大量の「出前○丁」が保管されているとか(爆)
まあ、要求さえ満たしていれば、わざわざ特注品を作るよか、大量生産されているものをそのまま使った方が安上がりだし、兵隊さんも「いつもの味と、いつでもいっしょ」というのは心強いのではないかと。

最後に。
パンと豚肉のパテだけで戦い続けるウクライナの人は凄いと思った。
いや、少しなら酒の肴に絶品ですが、こればっかり食って戦えと言われたら、日本人なら栄養どうこうというより先に心が折れそうです(爆)
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Commented by Raymond at 2009-01-16 01:40 x
閣下がときどき、米軍のrationくいてー、みたいな話をされるわけですが、ミリメシ・・・興味があります。個人的には入門編ということでまず自衛隊のカレーから食してみたい(というかうまそう)。
みつぼしさん今度連れてってください(どこに?w)。
Commented by hosokawa18272 at 2009-01-19 23:09
たしかにレーションって興味ありますよね。食ってみてー。
毎年うちの近所でやってる「自衛隊祭り」に行けば、食べられるのかしら?
Commented by mitsuboshi03 at 2009-01-24 22:01
コメントどもです~♪って遅いよorz
>閣下がときどき、米軍のrationくいてー、みたいな話をされるわけですが
MREとかなら余裕で口にされているもんだと思ってたのですが、あれ、違うの?
>みつぼしさん今度連れてってください(どこに?w)。
>毎年うちの近所でやってる「自衛隊祭り」に行けば、食べられるのかしら?
基地祭なら余裕で売ってそうな気もしますが、それよか自衛隊お手製の出店のメシの方が普通にうまそうな気がします。
レーションなら、アメ横とか横須賀で買うのが定番。
アメ横には行ったがその手の店には行ってないのだよorz
そこでも、最近はイラクやアフガニスタンへの派兵の影響でレーションが回ってこないんだそうな。
やっぱり平和が一番(世も末だ)
by mitsuboshi03 | 2009-01-12 11:29 | ミリタリー | Comments(3)

スポーツ、将棋、ミリタリー、オタクネタ、地元長野ネタなど節操なしに書きまくります


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