死闘の果てに(竜王戦 第7局)

反省文始末書
いくつになっても書くのはイヤなもんですが、それが全国生中継ともなるとさらにイヤさ倍増。
淡々と負けた将棋の解説をこなした羽生四冠、お疲れ様。
番組的には「永世七冠おめでとうございます~♪」を期待していたようですが、そんな空気は読まねえよとばかりに渡辺竜王が勝って竜王位を防衛した七番勝負の最終局が今回のお題。

※棋譜はこちらの竜王戦中継サイトをご覧下さい

振り駒の結果、運命の先手番を握ったのは羽生四冠。
最終局なら小細工抜きでと相矢倉を志向した羽生四冠に対し、渡辺竜王は第6局と同様に△5五歩(22手目)からの急戦に命運を託します。
ただし、二番煎じじゃありません。
26手目の△3三銀がいきなりの新手。部分的にはその前に▲2五歩と飛車先の歩を交換しに来たのを受ける自然な手なのですが、実は△5四銀と中央に睨みを効かせる好形も狙いつつ、飛車先の歩も交換させませんという強情かつ欲張りな一手。
これを見た羽生四冠、「許さん」とばかりに王様の囲いを放置し、▲6五歩(27手目)から角を4六へ展開して睨みを効かせ、本来ならば後手から攻めるために突くはずの7、8筋の歩を逆に突き返しての猛攻を開始。
羽生四冠、何か押してはいけないスイッチが入っちゃったみたいです(笑)
以下えんえんと続く殴り合い宇宙(違)
細かく見れば両者にミスもあるのですが、こういう大一番での殴り合いは、一手の善悪をあれこれ言うべき将棋ではないように思います。
歴史的な七番勝負の最後を飾るにふさわしい死闘でした。
こうした急戦の将棋で140手と、120手書ける記録用紙が2枚目に突入したのは大熱戦の証拠。
両対局者、おつかれさまでした。

勝った渡辺竜王は、これで史上初の永世竜王位を獲得すると共に、あの羽生四冠を相手にこれも将棋界史上初となる「七番勝負三連敗からの四連勝」という偉業を達成。
勝因は渡辺竜王の嫁がblogに描いたこの絵という話がもっぱらですが(爆)、三連敗してから性根が据わったのか、渡辺竜王の指し手がぶれなくなった印象があります。あと戦術的に言えば、この両者の対決ともなると切っても切れない関係となる相矢倉戦の後手番対策に、この土壇場で急戦を持ってこれたのが大きかったですね。
もう、「竜王と言えば渡辺」でよろしかと。
あとは、何度も何度も言われていることでしょうが、羽生世代の次世代代表として、竜王戦以外でも活躍してもらわないと困ります。B1級順位戦のvs久保八段戦を横目に見ながらこれを書いているのですが、負けると昇級絶望どころか降級争いに首を突っ込むことに。
頑張ってくれないと、本当に困ります。

(追記)
次の日の朝、棋譜をチェック。
渡辺竜王頑張れ。超頑張れ。
このままだとB2に落ちるぞ。


羽生四冠は、やはり連戦の疲れが最後に祟ったか。
とはいえ、第4局や最終局の泥仕合でどっちか勝っていれば永世七冠だったわけですから、力自体が落ちているわけではないと思います。
羽生四冠といえども挑戦することすら難しい竜王戦ですが、七冠を達成したときのように、「残り全部勝って来年こそ勝利」となったら凄いのですが。

(おまけ)
女流名人戦への挑戦権を賭けた里見vs清水戦は、141手で清水女流王将の勝ち。
倉敷藤花戦では苦杯をなめましたが、女流名人戦では二戦続けて新鋭を撃破し、第一人者としての貫禄を示した清水女流王将が、矢内女流名人との五番勝負に挑むことになりました。
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by mitsuboshi03 | 2008-12-22 13:36 | 将棋 | Comments(0)

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